株式会社倉元製作所(くらもとせいさくしょ)は、宮城県栗原市に本社を置く、薄型テレビ(FPD)用ガラス基板(液晶ディスプレイ、プラズマディスプレイ、EL用およびセンサなどの微細素子向け)の開発、製造、販売を行っている会社である。東京証券取引所スタンダード市場上場銘柄の一つである(証券コードは5216)。
沿革
事業再生ADRを申請
倉元製作所は、2014年12月期から5期連続で最終赤字が続いており、国内液晶パネルメーカーの競争力減退に伴う受注減少などから、2018年12月期に債務超過へ転落。東京証券取引所は2019年3月に、倉元製作所株式を「上場廃止に係る猶予期間入り」に指定した。2019年12月期においても債務超過解消の見込みがないことから、倉元製作所は2019年12月25日に事業再生実務家協会に事業再生ADRを申請。即日受理された[3][4]。
2020年1月8日に第1回債権者会議が開催され、同年3月13日に支援スポンサーにニューセンチュリー有限責任事業組合を選定[5]。同年3月30日に開催される第3回債権者会議にて事業再生ADRが成立し[6]、東京証券取引所に事業再生計画を提出[7]。同年4月14日にニューセンチュリー有限責任事業組合に対して第三者割当増資を行った他、「上場廃止に係る猶予期間入り」の期間が1年間延長される[3]。2020年4月30日に時価総額審査結果が発表され、時価総額5億円以上となったため上場廃止基準に該当しないことになったが[8]、2020年12月期において債務超過となった場合は上場廃止となる。
グループ
かつての子会社
- 株式会社FILWEL - 経営難に陥ったカネボウから精密研磨布・人工皮革事業を譲り受けるために2004年に設立。2016年1月26日にアスパラントグループ株式会社と株式会社福岡キャピタルパートナーズが出資する特定目的会社に売却[9]。
- 倉元マシナリー - 名取市で産業用自動化・省力化機械の設計・製造・販売1998年10月1日に設立。2019年3月、 株式会社「シンメイ」(豊田市)に売却[10]。
脚注
- ^ 会社概要 - 株式会社倉元製作所
- ^ “連結子会社の異動(株式譲渡)及び債権譲渡に関するお知らせ”. 倉元製作所. 20200121閲覧。
- ^ a b c データを読む JASDAQ上場の倉元製作所が事業再生ADR東京商工リサーチ 2019年12月26日
- ^ 事業再生ADR手続の正式申請及び受理に関するお知らせ倉元製作所 2019年12月25日
- ^ スポンサー支援に関する契約書の締結、第三者割当による新株式発行、主要株主、主要株主である筆頭株主及び親会社の異動並びに業務提携に関する覚書の締結に関するお知らせ倉元製作所 2020年3月13日
- ^ 事業再生ADR手続の成立及び債務免除等の金融支援に関するお知らせ倉元製作所 2020年3月30日
- ^ 株式会社東京証券取引所による当社の再建計画の認定及び当社上場時価総額審査の開始に関するお知らせ倉元製作所 2020年3月30日
- ^ 時価総額審査の結果について:(株)倉元製作所東京証券取引所 2020年4月30日
- ^ 連結子会社の異動(株式譲渡)及び特別利益発生に関するお知らせ倉元製作所プレスリリース2016年1月5日
- ^ “連結子会社の異動(株式譲渡)及び債権譲渡に関するお知らせ”. 倉元製作所. 20200121閲覧。
外部リンク