佳人薄命(かじんはくめい)は、数奇な運命を辿るため、美人の女性は運に恵まれず、不幸なことが数多く起こり、幸せな人生が送れないという意味の言葉である[1][2][3]。転じて、美人の女性は、病気や事故などに遭遇しやすいため、短命なことが多いという意味である[2][3]。佳人薄命の「佳人」は容姿の美しい女性や、品格や知性などを有した女性のことを指す言葉で、「薄命」は短命なことや運命に恵まれないことを指す[3][4]。北宋の文豪・蘇軾の『薄命佳人詩』の一節「自レ古佳人多命薄、閉レ門春尽楊花落」〈古(いにしえ)より佳人多くは命(めい)、薄く、門を閉ざし春尽きて楊花(ようか)落つ〉がその語源とされている[1][2][5]。類義語としては「美人薄命」「紅顔薄命」「才子多病」などがあげられる[2][3][4]。「佳人薄命」は、太宰治の『懶惰の歌留多』や、吉川英治の『新書太閤記』の一節「東風吹く一隊」などに見られる[6][7]。尚、男性に対しては「才子多病」という表現が使われている[8]。
脚注