伊藤 方也(いとう まさや、1941年[1] - )は、日本の墨画師、イラストレーター。主に広告業界で活動し、サントリーリザーブの新聞広告、キリン一番搾りの墨文字・墨画などで人気を博した。
人物・略歴
1941年、上海生まれ[1]。1960年、静岡県立静岡高等学校卒業[2]。1965年、東京芸術大学工芸科卒業[1]。広告代理店に入りアートディレクターをしていたが、「どうしても絵をかきたい」との思いを抑えきれず退社し[3]、1971年〜1972年、ヨーロッパを旅した[1]。当初、版画に取り組んだが、しばらくして「墨で絵をかいたらどうなるか」と考え、習字を習った[3]。間もなく、サントリーから墨絵の広告を依頼され、約7年間描いた[3]。サントリーリザーブの新聞広告を皮切りに、雑誌の表紙絵、デパートのポスター、カレンダー、商品パッケージのイラスト、企業のロゴマークなどを手掛けた。作品は高い評価を受け、数多くの賞を受賞している。
墨のほかに、琳派に傾倒、金箔や柿渋を使った屏風絵や陶画の制作にも取り組む[3]。
著書
受賞作品
- サントリー[リザーブ] 新聞(旬)シリーズ墨画作画 日経広告賞/部門賞受賞 1981~87
- 高島屋 新聞・ポスター用[ばら]作画 読売広告賞/優秀賞受賞 1986
- 魚津食品[櫓旬]シリーズ作画 通産大臣/局長賞受賞 1987
- うおがし銘茶パッケージ用作画 ニューヨークA.D.C.入選 1988
- 山形銀行 '90年カレンダー 作画 90年カレンダー展・日本印刷連合会/会長賞受賞 1990
- キリンビール[一番搾り] 読売広告賞/部門賞受賞 1992
- 鐘崎新聞広告用作画 仙台広告賞/新聞広告大賞、テレビ広告大賞受賞 1993
- キリンビール[一番搾り] 新聞広告・電通賞/部門賞受賞, 雑誌広告・電通賞/部門賞受賞, 講談社・雑誌広告/銀賞受賞 1993
- 資生堂[お雑炊]パッケージ用作画 Japan Packaging Competition/部門賞受賞 1993
- キリンビール[一番搾り] 朝日広告賞/部門賞受賞 1994
- 鐘崎新聞広告用作画 仙台広告賞/新聞広告大賞、テレビ広告大賞受賞 1995
- [ソシエハシズメ]北日本新聞広告賞/グランプリ受賞 1999
- [東京電力]日本雑誌広告賞/金賞 1999
- [協和発酵]毎日広告デザイン賞/優秀賞 2000
- [鐘崎]第26回新聞広告賞/優秀賞 2006
脚注
- ^ a b c d 伊藤方也 Biography
- ^ 『静中・静高同窓会会員名簿』平成15年度(125周年)版 159頁。
- ^ a b c d 高きを仰ぐ〈59〉 第2章人物誌 墨絵を取り入れ新感覚 画師 伊藤方也氏 静岡新聞 2003年7月31日
外部リンク