伊万里鉄道(いまりてつどう)は、明治時代中期に現在の松浦鉄道西九州線のうち有田駅 - 伊万里駅間を建設・運営した鉄道会社である。
主な建設の目的は、現在の有田町で造られる陶磁器(有田焼)の伊万里港への輸送、初代の九州鉄道と伊万里との連絡、伊万里地区の炭田で産出する石炭の輸送であった。しかし、物価騰貴のための増資を度々行い、資本金を40万円としたが、それでも資金が不足し借入金に頼ることになる。これが経営の足かせとなり、開業から1年を経ずに九州鉄道に合併された。
沿革
松浦鉄道西九州線の項目も参照されたい。
駅一覧
有田駅 - 蔵宿駅 - 夫婦石駅 - 伊万里駅
現在上記のほかにある中間駅は国鉄・松浦鉄道により開業したものである。
車両
九州鉄道に引き継がれた車両は機関車2両、2軸客車8両、貨車20両
- 1, 2
- 1898年、米クック製、車軸配置0-6-0 (C) 型タンク機関車。九州鉄道合併後は、140形 (140, 141)国有化前に売却された。
脚注
- ^ 「私設鉄道敷設仮免状下付」『官報』1896年2月22日(国立国会図書館デジタルコレクション)
- ^ 「私設鉄道敷設免許状下付」『官報』1896年6月25日(国立国会図書館デジタルコレクション)
- ^ 「明治31年度鉄道線路開業哩数細別表」『鉄道局年報. 明治31年度』(国立国会図書館デジタルコレクション)
- ^ 「解散会社」『鉄道局年報. 明治31年度』(国立国会図書館デジタルコレクション)
参考文献
- 『日本鉄道史 中編』(国立国会図書館デジタルコレクション)
- 『伊万里市史』近世近代5 2007年、813-817頁
関連項目