中辻 憲夫(なかつじ のりお、1950年3月26日 - )は、日本の生物学者。京都大学名誉教授。理学博士(京都大学、1977年)。和歌山県出身[1]。
略歴
研究
胚性幹細胞(ES細胞)をはじめ、精子形成細胞や胎児期生殖細胞など、様々な細胞の発生分化制御機構の研究における権威である。
厳しい倫理規制の下、日本で最初に受精した胚からヒトES細胞の株の作成方法を樹立するとともに、ヒトES細胞株の分配体制も確立するなど、日本の再生医学分野の発展において、その功績は計り知れない。
著作
単著
- 『発生工学のすすめ』 羊土社、1993年
- 『ライフサイエンスのための系統保存とデータバンク』 共立出版、2000年
- 『ヒトES細胞なぜ万能か』 岩波書店、2002年
- 『再生医学の基礎 幹細胞と臓器形成』 名古屋大学出版会、2003年
- 『幹細胞と再生医療』 丸善出版、2015年
編著
- 『発生工学実験法 脊椎動物の個体発生と遺伝子機能』 羊土社、1994年
- 『生殖細胞の発生と性分化』 岡田益吉、長濱嘉孝共編著 共立出版、1998年 改装版、2000年
- 『幹細胞・クローン研究プロトコール 再生医学をめざした幹細胞の分離・培養・分化制御から再プログラム化の研究まで』 羊土社、2001年
- 『再生医療へと動き始めた幹細胞研究の最先端 増殖・分化,再プログラム化のメカニズム究明から実現しつつある臨床応用の現状と展望まで』 岡野栄之共編著 羊土社、2003年
- 『生殖細胞の発生・エピジェネティクスと再プログラム化』 小倉淳郎、松居靖久、佐々木裕之、仲野徹共編著 共立出版、2008年
監修
- 『再生医療の最前線2010 ES・iPS・組織幹細胞の特性の理解と分化誘導,創薬・臨床応用に向けた品質管理,安全性の基盤技術』 中内啓光共同監修 羊土社、2010年
- 『ES・iPS細胞実験スタンダード 再生・創薬・疾患研究のプロトコールと臨床応用の必須知識』 羊土社、2014年
受賞歴
出典
外部リンク