三室山(みむろやま)とは、奈良県生駒郡斑鳩町神南4丁目にある標高82メートルの小さな山である。
古歌に詠まれた地であるが、明治期まで正式には三室山と呼ばれず、1957年(昭和32年)頃に斑鳩町が公園化して桜の名所として知られるようになった[1]。
概要
平安時代には多くの和歌に詠まれ、百人一首にある能因法師の「嵐吹く 三室の山の もみぢ葉は 竜田の川の 錦なりけり」の歌でも知られる[1]。
三室山は別名を神南備山とも、三諸山とも言い、地名である神南の由来となっている。聖徳太子が斑鳩宮を造営するにあたり、飛鳥の産土神をこの地に勧請されたのが由来となっており、その神々は現在神岳神社に祀られている。
頂上には高さ1.9mの五輪塔があり、能因法師の供養塔と伝えられている。もとは神南の集落にあったとされるが、三室山が公園として整備された際に山頂に移された。
山の大半を含む周辺はすぐ近くを流れる竜田川の沿岸と共に「県立竜田公園」となっており、ソメイヨシノやモミジの名所となっている。
周辺
交通
出典