「ワンダフル・ワールド」(Wonderful World)は、サム・クックが1960年に発表した楽曲。クックの代表作の一つであり、数多くのカバー・バージョンがある。
ローリング・ストーンの選ぶオールタイム・グレイテスト・ソング500(2010年版)では382位にランクされている[2]。
概要
ルー・アドラーとハーブ・アルパートが曲の大半を書き、クックが学校教育についての細かな描写を書き加えた。彼はビリー・ホリデイに捧げるアルバム『Tribute to the Lady』の録音を終えると、その5日後の1959年3月2日にロサンゼルスのレディオ・レコーダーズで「ワンダフル・ワールド」のレコーディングを行った。
ところがクックは印税の支払いを巡って所属会社のキーン・レコードと争い始め、未発表のままレーベルを離れ、1960年に大手のRCAビクターと契約。しかしRCAから出した「Teenage Sonata」も「You Understand Me」もヒットはしなかった。「You Understand Me」が市場に出始めた頃、キーン・レコードの共同創立者であるジョン・シアマスはクックが残した音源の中に「ワンダフル・ワールド」があるのを見つけ、自社から発売することを決めた。同年4月14日にキーンから発売。B面は「Along the Navajo Trail」。
作詞作曲のクレジットは「Only Sixteen」や「Everybody Loves to Cha Cha Cha」などと同じくバーバラ・キャンベル(Barbara Campbell)とされているが、これは匿名で、クックの高校時代の恋人の名からとられた[3]。
ビルボード・Hot 100で12位、R&Bチャートで2位を記録し大ヒットとなった。イギリスでも27位を記録した。
カバー・バージョン
脚注