ローズボウル
ローズボウル・ゲーム(英語: Rose Bowl Game)は、アメリカ合衆国カリフォルニア州パサデナのスタジアム、ローズボウルにて毎年元日(一部例外あり)に行われる[1]カレッジフットボールのボウル・ゲームである。
概要
通常は1月1日(元日)に、大学のフットボールの対戦として行われる。元日が日曜日にあたる時などには、翌日以降に実施される場合がある。ローズボウルがその年のカレッジフットボール全米No.1決定戦に設定されることもあった。
ローズボウルは最も古いボウル・ゲームである。1902年に最初の試合が、ミシガン大学とスタンフォード大学の間で行われ、ミシガン大が49-0で勝利している。地元のスタンフォード大が大敗したため、1916年まで中断された。
試合会場は、最初はパサデナのトーナメント公園で行われ、1923年からはローズボウル・スタジアムで行われている(1942年のみデューク大学のウォレス・ウェード・スタジアムで開催)。試合は米国太平洋標準時で午後1時に開始される。これは、テレビ放映時間が他のボウル・ゲームと重なる時間を短くするためである。
開始初期には、東部から招待されたチームと、Pacific Coast Conference(一部は、現在のパシフィック12カンファレンスに引き継がれている)のチームとの対戦であったが、1947年以降はビッグ・ナイン・カンファレンス(現在のビッグ・テン・カンファレンス)優勝校とPacific Coast Conference優勝校の対戦の形式になり、Pacific Coast Conferenceが解散した後は、パシフィック・エイト・カンファレンス優勝校が出場している。しかし、1998年にボウル・チャンピオンシップ・シリーズに組み込まれたことにより、2002年にはその伝統を破ってネブラスカ大学(ビッグ12カンファレンス)とマイアミ大学(ビッグ・イースト・カンファレンス=当時)が対戦した。2014年からはカレッジフットボール・プレーオフの一部として準決勝が本大会に割り当ている。2021年は新型コロナの影響で開催地をテキサス州アーリントンのAT&Tスタジアムで開催された。
スポンサーなしで長年開催されてきたが、1998年にはAT&T提供として、2002年にはプレイステーション2提供として開催された。2003年以降は、シティグループ提供として開催されている。2011年から2014年はVIZIO、2015年から2020年まではノースウェスタン・ミューチュアル、2021年からキャピタル・ワンがスポンサーとなっている。
他のボウル・チャンピオンシップ・シリーズは、2007年から2010年までFOXがテレビ放映権を獲得していたが、ローズボウルのみABCが放映権を保有していた。2011年から2014年までESPNが放映権を獲得した[2]。今は2026年まで保有予定となっている。
アメリカでは非常に関心の高いボウル・ゲームの一つであり、視聴率はワールドシリーズやNBAファイナルに匹敵している。2012年1月に開催されたローズボウルの視聴率は10.2%であり、同年のワールドシリーズ全試合より視聴率が高かった[3]。
過去の戦績
斜体 は引き分けを表す。
* はその試合がBCSナショナル・チャンピオンシップ・ゲームであることを表す。
試合開催日
|
勝者
|
敗者
|
観客動員数
|
1902年1月1日 |
ミシガン |
49 |
スタンフォード |
0 |
8,000
|
1916年1月1日 |
ワシントン州立 |
14 |
ブラウン |
0 |
7,000
|
1917年1月1日 |
オレゴン |
14 |
ペンシルベニア |
0 |
26,000
|
1918年1月1日 |
メア・アイランド |
19 |
キャンプ・ルイス(英語版) |
7 |
25,000
|
1919年1月1日 |
グレートレイクス(英語版) |
17 |
メア・アイランド |
0 |
25,000
|
1920年1月1日 |
ハーバード |
7 |
オレゴン |
6 |
30,000
|
1921年1月1日 |
カリフォルニア |
28 |
オハイオ州立 |
0 |
42,000
|
1922年1月2日 |
カリフォルニア |
0 |
ワシントン&ジェファーソン(英語版) |
0 |
40,000
|
1923年1月1日 |
USC |
14 |
ペンシルベニア州立 |
3 |
43,000
|
1924年1月1日 |
ワシントン |
14 |
ネイビー |
14 |
40,000
|
1925年1月1日 |
ノートルダム |
27 |
スタンフォード |
10 |
53,000
|
1926年1月1日 |
アラバマ |
20 |
ワシントン |
19 |
50,000
|
1927年1月1日 |
スタンフォード |
7 |
アラバマ |
7 |
57,417
|
1928年1月2日 |
スタンフォード |
7 |
ピッツバーグ |
6 |
65,000
|
1929年1月1日 |
ジョージア工科 |
8 |
カリフォルニア |
7 |
66,604
|
1930年1月1日 |
USC |
47 |
ピッツバーグ |
14 |
72,000
|
1931年1月1日 |
アラバマ |
24 |
ワシントン州立 |
0 |
60,000
|
1932年1月1日 |
USC |
21 |
チューレイン |
12 |
75,562
|
1933年1月2日 |
USC |
35 |
ピッツバーグ |
0 |
78,874
|
1934年1月1日 |
コロンビア |
7 |
スタンフォード |
0 |
35,000
|
1935年1月1日 |
アラバマ |
29 |
スタンフォード |
13 |
84,474
|
1936年1月1日 |
スタンフォード |
7 |
サザンメソジスト |
0 |
84,474
|
1937年1月1日 |
ピッツバーグ |
21 |
ワシントン |
0 |
87,196
|
1938年1月1日 |
カリフォルニア |
13 |
アラバマ |
0 |
90,000
|
1939年1月2日 |
USC |
7 |
デューク |
3 |
89,452
|
1940年1月1日 |
USC |
14 |
テネシー |
0 |
92,200
|
1941年1月1日 |
スタンフォード |
21 |
ネブラスカ |
13 |
91,500
|
1942年1月1日 |
オレゴン州立 |
20 |
デューク |
16 |
56,000[注釈 1]
|
1943年1月1日 |
ジョージア |
9 |
UCLA |
0 |
93,000
|
1944年1月1日 |
USC |
29 |
ワシントン |
0 |
68,000
|
1945年1月1日 |
USC |
25 |
テネシー |
0 |
91,000
|
1946年1月1日 |
アラバマ |
34 |
USC |
14 |
93,000
|
1947年1月1日 |
イリノイ |
45 |
UCLA |
14 |
90,000
|
1948年1月1日 |
ミシガン |
49 |
USC |
0 |
93,000
|
1949年1月1日 |
ノースウェスタン |
20 |
カリフォルニア |
14 |
93,000
|
1950年1月2日 |
オハイオ州立 |
17 |
カリフォルニア |
14 |
100,963
|
1951年1月1日 |
ミシガン |
14 |
カリフォルニア |
6 |
98,939
|
1952年1月1日 |
イリノイ |
40 |
スタンフォード |
7 |
96,825
|
1953年1月1日 |
USC |
7 |
ウィスコンシン |
0 |
101,500
|
1954年1月1日 |
ミシガン州立 |
28 |
UCLA |
20 |
101,000
|
1955年1月1日 |
オハイオ州立 |
20 |
USC |
7 |
89,191
|
1956年1月2日 |
ミシガン州立 |
17 |
UCLA |
14 |
100,809
|
1957年1月1日 |
アイオワ |
35 |
オレゴン州立 |
19 |
97,126
|
1958年1月1日 |
オハイオ州立 |
10 |
オレゴン |
7 |
98,202
|
1959年1月1日 |
アイオワ |
38 |
カリフォルニア |
12 |
98,297
|
1960年1月1日 |
ワシントン |
44 |
ウィスコンシン |
8 |
100,809
|
1961年1月2日 |
ワシントン |
17 |
ミネソタ |
7 |
97,314
|
1962年1月2日 |
ミネソタ |
21 |
UCLA |
3 |
98,214
|
1963年1月1日 |
USC |
42 |
ウィスコンシン |
37 |
98,698
|
1964年1月1日 |
イリノイ |
17 |
ワシントン |
7 |
96,957
|
1965年1月1日 |
ミシガン |
34 |
オレゴン州立 |
7 |
100,423
|
1966年1月1日 |
UCLA |
14 |
ミシガン州立 |
12 |
100,087
|
1967年1月2日 |
パデュー |
14 |
USC |
13 |
100,807
|
1968年1月1日 |
USC |
14 |
インディアナ |
3 |
102,946
|
1969年1月1日 |
オハイオ州立 |
27 |
USC |
16 |
102,063
|
1970年1月1日 |
USC |
10 |
ミシガン |
3 |
103,878
|
1971年1月1日 |
スタンフォード |
27 |
オハイオ州立 |
17 |
103,839
|
1972年1月1日 |
スタンフォード |
13 |
ミシガン |
12 |
103,154
|
1973年1月1日 |
USC |
42 |
オハイオ州立 |
17 |
106,869
|
1974年1月1日 |
オハイオ州立 |
42 |
USC |
21 |
105,267
|
1975年1月1日 |
USC |
18 |
オハイオ州立 |
17 |
106,721
|
1976年1月1日 |
UCLA |
23 |
オハイオ州立 |
10 |
105,464
|
1977年1月1日 |
USC |
14 |
ミシガン |
6 |
106,182
|
1978年1月2日 |
ワシントン |
27 |
ミシガン |
20 |
105,312
|
1979年1月1日 |
USC |
17 |
ミシガン |
10 |
105,629
|
1980年1月1日 |
USC |
17 |
オハイオ州立 |
16 |
105,526
|
1981年1月1日 |
ミシガン |
23 |
ワシントン |
6 |
104,863
|
1982年1月1日 |
ワシントン |
28 |
アイオワ |
0 |
105,611
|
1983年1月1日 |
UCLA |
24 |
ミシガン |
14 |
104,991
|
1984年1月2日 |
UCLA |
45 |
イリノイ |
9 |
103,217
|
1985年1月1日 |
USC |
20 |
オハイオ州立 |
17 |
102,594
|
1986年1月1日 |
UCLA |
45 |
アイオワ |
28 |
103,292
|
1987年1月1日 |
アリゾナ州立 |
22 |
ミシガン |
15 |
103,168
|
1988年1月1日 |
ミシガン州立 |
20 |
USC |
17 |
103,847
|
1989年1月2日 |
ミシガン |
22 |
USC |
14 |
101,688
|
1990年1月1日 |
USC |
17 |
ミシガン |
10 |
103,450
|
1991年1月1日 |
ワシントン |
46 |
アイオワ |
34 |
101,273
|
1992年1月1日 |
ワシントン |
34 |
ミシガン |
14 |
103,566
|
1993年1月1日 |
ミシガン |
38 |
ワシントン |
31 |
94,236
|
1994年1月1日 |
ウィスコンシン |
21 |
UCLA |
16 |
101,237
|
1995年1月2日 |
ペン・ステート |
38 |
オレゴン |
20 |
102,247
|
1996年1月1日 |
USC |
41 |
ノースウェスタン |
32 |
100,102
|
1997年1月1日 |
オハイオ州立 |
20 |
アリゾナ州立 |
17 |
100,635
|
1998年1月1日 |
ミシガン |
21 |
ワシントン州立 |
16 |
101,219
|
1999年1月1日 |
ウィスコンシン |
38 |
UCLA |
31 |
93,872
|
2000年1月1日 |
ウィスコンシン |
17 |
スタンフォード |
9 |
93,731
|
2001年1月1日 |
ワシントン |
34 |
パデュー |
24 |
94,392
|
2002年1月3日* |
マイアミ |
37 |
ネブラスカ |
14 |
93,781
|
2003年1月1日 |
オクラホマ |
34 |
ワシントン州立 |
14 |
86,848
|
2004年1月1日 |
USC |
28 |
ミシガン |
14 |
93,849
|
2005年1月1日 |
テキサス |
38 |
ミシガン |
37 |
93,468
|
2006年1月4日* |
テキサス |
41 |
USC |
38 |
93,986
|
2007年1月1日 |
USC |
32 |
ミシガン |
18 |
93,852
|
2008年1月1日 |
USC |
49 |
イリノイ |
17 |
93,923
|
2009年1月1日 |
USC |
38 |
ペン・ステート |
24 |
93,293
|
2010年1月1日 |
オハイオ州立 |
26 |
オレゴン |
17 |
93,963
|
2011年1月1日 |
TCU |
21 |
ウィスコンシン |
19 |
94,118
|
2012年1月2日 |
オレゴン |
45 |
ウィスコンシン |
38 |
91,245
|
2013年1月1日 |
スタンフォード |
20 |
ウィスコンシン |
14 |
93,359
|
2014年1月1日 |
ミシガン州立 |
24 |
スタンフォード |
20 |
95,173
|
2015年1月1日[注釈 2] |
オレゴン |
59 |
フロリダ州立 |
20 |
91,322
|
2016年1月1日 |
スタンフォード |
45 |
アイオワ |
16 |
94,268
|
2017年1月2日 |
USC |
52 |
ペン・ステート |
49 |
95,128
|
2018年1月1日[注釈 2] |
ジョージア |
54 (2OT) |
オクラホマ |
48 |
92,844
|
2019年1月1日 |
オハイオ州立 |
28 |
ワシントン |
23 |
91,853
|
2020年1月1日 |
オレゴン |
28 |
ウィスコンシン |
27 |
90,462
|
2021年1月1日 [注釈 2] |
#1 アラバマ |
31 |
#4 ノートルダム |
14 |
18,373[注釈 3]
|
2022年1月1日 |
#6 オハイオ州立 |
48 |
#11 ユタ |
45 |
87,842
|
2023年1月2日 |
#9 ペンシルベニア州立 |
35 |
#7 ユタ |
21 |
94,873
|
2024年1月1日[注釈 2] |
#1 ミシガン |
27 (OT) |
#5 アラバマ |
20 |
96,371
|
2025年1月1日QF
|
#6 オハイオ州立
|
41
|
#1オレゴン
|
21
|
90,732
|
Source:[4]
- ^BCS Denotes BCS National Championship Game
- ^QF Denotes College Football Playoff quarterfinal game
- ^SF Denotes College Football Playoff semifinal game
脚注
関連項目
外部リンク
|
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