レジェンド/光と闇の伝説

レジェンド / 光と闇の伝説
Legend
監督 リドリー・スコット
脚本 ウィリアム・ヒョーツバーグ
製作 アーノン・ミルチャン
出演者 トム・クルーズ
音楽 ジェリー・ゴールドスミス
タンジェリン・ドリーム(アメリカ公開版)
主題歌 「Is Your Love Strong Enough?」
ブライアン・フェリー(アメリカ公開版)
撮影 アレックス・トムソン
編集 テリー・ローリングス
製作会社 リージェンシー・エンタープライズ
配給

20世紀フォックスイギリスの旗日本の旗

ユニバーサルピクチャーズアメリカ合衆国の旗
公開 イギリスの旗 1985年12月13日
アメリカ合衆国の旗 1986年4月18日
日本の旗 1987年8月22日
上映時間 94分(劇場公開版)
89分(アメリカ公開版)
114分(ディレクターズ・カット版)
製作国 イギリスの旗 イギリス
アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
言語 英語
製作費 $30,000,000
テンプレートを表示

レジェンド / 光と闇の伝説』(原題:Legend)は、1985年製作のアメリカ映画北欧神話を題材としたファンタスティック・アドベンチャーである。

ストーリー

大古の世界。美しい2頭のユニコーンに魅せられ、決して触れてはならぬその角に触ってしまった王女リリー。1頭のユニコーンが倒れたことで世界は呪いをかけられ、彼女もまた闇の魔王の手に落ちてしまう。森の若者ジャックは、リリーの救出に乗り出す。

キャスト

役名 俳優 日本語吹替
テレビ朝日
ジャック トム・クルーズ 関俊彦
リリー ミア・サラ 佐々木優子
闇の魔王 ティム・カリー 若本規夫
ガンプ ダーフィト・ベンネント 井上瑤
魔王の父 マイク・エドモンズ 加藤精三
ネル ティナ・マーティン 此島愛子
ブラウン・トム コーク・ハバート 滝口順平
スクリューボール ビリー・バーティ 北村弘一
ブリックス アリス・プレイテン 緒方賢一
ブランダー キーラン・シャー 水野龍司
ポックス ピーター・オファレル 福田信昭
ウーナ アナベル・ランヨン 坂本千夏
メグ ロバート・ピカード 峰あつ子
ミイラの衛兵 エディ・パウエル 稲葉実
演出 清水勝則
翻訳 入江敦子
調整 金谷和美
効果 南部満治
大橋勝次
選曲 河合直
プロデューサー 松田佐栄子
解説 淀川長治
制作 ザック・プロモーション
初回放送 1989年6月11日
※劇場公開版ノーカット放送
日曜洋画劇場[注釈 1]

スタッフ

評価

レビュー・アグリゲーターRotten Tomatoesでは43件のレビューで支持率は40%、平均点は5.00/10となった[1]Metacriticでは11件のレビューを基に加重平均値が30/100となった[2]

解説

エイリアン』『ブレードランナー』で高い評価を受け、注目を浴びたリドリー・スコット監督によるファンタジー作品。監督自ら手がけた舞台美術と、一級の特殊メイクで作り上げられたクリーチャーたち。若手俳優として人気急上昇中だったトム・クルーズや、本作がデビュー作となったミア・サラの起用など、ハリウッド映画としての話題性は高かった。しかし映画そのものは単調で盛り上がりに欠けるストーリー展開と演出が目立ち、低い評価と興行的失敗に終わる。本作の失敗により、リドリー・スコットは暫く雇われ監督の身となったことでも知られる。

劇場公開時には2種類のバージョンがあり、1つは当初の予定通りにジェリー・ゴールドスミスによる格調高い音楽が付けられた「国際版」。そしてもう1つはタンジェリン・ドリームによるロック音楽が付けられた「アメリカ公開版」である。後者は「若者向けにアピールした方が良い」と、当時のユニヴァーサル会長だったシドニー・シャインバーグの直言を受け入れたもので、何も知らされずに音楽を差し替えられたゴールドスミスはこれに激怒。『エイリアン』でもリドリー・スコットによって勝手に曲を差し替えられた経緯もあり、以後ゴールドスミスはスコットと組まなくなる。後にスコットが業界紙「ヴァラエティ」1面を買い取ってゴールドスミスに謝罪広告を出すまでに至ったが、ゴールドスミスは「何で許さなくてはならないのだ」と反論広告を出し、決裂したままとなる。この事件は、映像面でのセンスには定評があるものの、音楽面でのトラブルが絶えないリドリー・スコットらしいものと言える[注釈 2]

もともと劇場公開前のオリジナルフィルムは約140分という長編だったが、製作サイドの思惑で大幅にカットされ、「国際版」では94分に、「アメリカ公開版」では89分に再編集された。尚、本作は後に114分の「ディレクターズ・カット版」としてアメリカでDVDリリースされている。

上記のとおり不遇な経緯のある本作だが、一方で、ロブ・ボーティンの特殊メイクによるクリーチャーの評価は高く(アカデミー賞メイクアップ賞ノミネート)、ティム・カリーが演じた闇の王ロード・オブ・ダークネスは米Yahoo!ムービーの「偉大な映画のクリーチャー20」にも選ばれ、現在でも関連商品がリリースされるなど人気が高い。

脚注

注釈

  1. ^
    BD収録
  2. ^ なお、アメリカ公開版の主題歌だったブライアン・フェリーの『Is Your Love Strong Enough?』は、後にハウ・トゥ・デストロイ・エンジェルスによって『ドラゴン・タトゥーの女』(2011年)の主題歌としてカヴァーされた。

出典

  1. ^ Legend (1985)”. Rotten Tomatoes. Fandango Media. 2022年7月12日閲覧。
  2. ^ Legend Reviews”. Metacritic. CBS Interactive. 2022年7月12日閲覧。

外部リンク