ルイス・トロンダイム
ルイス・トロンダイム(Lewis Trondheim、本名:Laurent Chabosy、1964年12月11日 - )は、フランスの多産な漫画家(バンドデシネ作家)であり、独立系出版社アソシアシオンの設立者の1人である。彼の2つのサイレントコミック『La Mouche』(蝿)と『Kaput and Zösky』はアニメーション化されている。「トロンダイム」のペンネームはノルウェーにある都市の名前から取ったものである[1]。 経歴1964年、フォンテーヌブローに生まれる。22歳で広告の学校に入り、在学中にスリジーのマンガ・シンポジウムでジャン=クリストフ・ムニュと出会った。ムニュやダヴィッド・ベーらが作っていた実験漫画雑誌『ラボ』にトロンダイムも加わり、1990年、トロンダイム、ムニュ、ダヴィッド・ベー、キロフェール、スタニスラス、マット・コンチュールの6人で独立系漫画出版社アソシアシオンを設立。従来のバンド・デシネの「オールカラー46ページ」という決まった形式から離れた作品出版を可能にした。1992年にはムニュとともに実験漫画創作グループ「ウバポ」を設立(のち脱退)。 漫画作者としては、ルイス・トロンダイムはまず『Les formidables aventures de Lapinot』(ラピノのすてきな冒険)の著者として名声を得た。彼は1980年代の終わりに、絵のトレーニングと称して無彩色の漫画を描き始め、これがシリーズ最初の作品である500ページのグラフィック・ノベル『Lapinot et les carottes de Patagonie』(ラピノとパタゴニアのにんじん)となった。その傍ら、彼は風刺雑誌「Psikopat」にも短編作品を寄稿した。 『Slaloms』(スラローム)が1993年にアングレーム国際漫画祭でファーストコミックブック賞を受賞した後、彼は大手の出版社ダルゴーに作品を提供し、その一方で自身の設立したアソシアシオンやコーネリアスなどの独立系の出版社でより作家性の強い作品を次々に制作していた。これらの活動によりトロンダイムは次第に人気作家となっていった。 続いてトロンダイムは様々な企画で作品を発表した。彼は『La Mouche』(蝿)を日本の市場に向けて発表し、作品のキャラクターがアニメーションに採用されると、作品をフランス語版のために描き直した。 『ラピノ』の後のトロンダイムの代表的な作品は、ジョアン・スファールとの共同制作による『Donjon』(ドンジョン)である。この作品は内外で非常に人気を集めた。 トロンダイムの「引退」彼はそれまで非常に早いペースで作品を量産していたが、2004年、自分の情熱を「仕事」にしたくないという理由で、漫画の世界から半ば引退することを表明した。それ以降彼はいくつかの作品を描いているが、それまでに比べるとかなり遅いペースで発表されている。 トロンダイムは長い間、この期間にWeb上に1年間発表された野心的な作品『Le blog de Frantico』(フランティコのブログ)の作者であると考えられていた。Franticoのペンネームで発表されているこの作品について、トロンダイムはインタビューや自身のブログなどで、自身が執筆したことを認めたり否定したりを替わる替わるに答えていたが、その後セバスチャン・ルサージュが真の作者として名乗り出、それまでトロンダイムに秘密を守るように頼んでいたことを明かした。 近年、トロンダイムは出版社デルクールの編集者として仕事をしており、若者向けの漫画集である『Shampooing』の編集を指揮している。 2006年、トロンダイムはアングレーム国際漫画祭でグランプリを受賞した。 作品トロンダイムは100以上のタイトルを描き著しており、作品のジャンルも多岐に渡っている。特に知られている作品は以下のものである。
日本での出版
脚注
参考文献
外部リンク
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