リンス(Lins)はブラジル・サンパウロ州中西部にある都市である。市民の呼称は「リネンセ(linense)」である。
歴史
20世紀初頭、カンペストレ川とサントアントニオチャペル(Capela de Santo Antônio)にちなみ、集落はサントアントニオ・ド・カンペストレと呼ばれていた。1908年、この地にノロエステ鉄道(pt:Estrada de Ferro Noroeste do Brasil)が開通し、それに伴ない地名を当時のサンパウロ州統領アルブケルケ・リンス(Albuquerque Lins)と同じリンスと改名した。[2]
1913年、リンスはバウル市の行政区画に昇格する。1919年、リンス小教区が設置される。翌20年4月21日、市として独立する。[2]
リンス管内に日本移民が初めて入植したのは1916年、バルボーザ植民地においてとされている[3]。1929年には15年間ブラジルで暮らした元外交官の多羅間鉄輔がリンスに入植し、珈琲園の経営に当たった[4]。
1951年に、明治天皇の孫・俊彦(東久邇宮稔彦王四男)が皇室離脱してブラジルに移民し、多羅間鉄輔未亡人のキヌの養子となり、多羅間俊彦としてリンスの農園を引き継いだことにより、大谷光暢夫妻、三笠宮崇仁親王夫妻、三島由紀夫など日本から多くの著名人がリンスを訪問した[5]。
出身者
脚注
- ^ IBGE 2020
- ^ a b “Lins » infográficos: histórico”. São Paulo. IBGE. 2015年3月5日閲覧。
- ^ 瀬尾正弘『この人と足跡:新世紀に橋を架けたコロニアの群像』ニッケイ新聞社、1999年、206頁。
- ^ 多羅間鉄輔サンパウロ人文科学研究所
- ^ Cronologia da Imigração Japonesa em Lins Historia Illustrada do Japao, 2011年4月25日
外部リンク