メモリースティックオーディオ対応ウォークマン NW-MS10
メモリースティックオーディオ は、メモリースティック に著作権保護を施して音楽コンテンツを記録・再生する規格である。ソニー の主導によって普及が進められている。略称はM.S.オーディオ 。正式名称はメモリースティックオーディオファイルフォーマット 。
概要
メモリースティックオーディオは、メモリースティックのアプリケーションフォーマットのひとつである。策定当時音楽の違法コピーが問題となっていたため、著作権保護規格策定団体SDMI規格に準拠したセキュアな規格として提唱された。
当初は特に定まった名称はなく、MagicGate 方式あるいはATRAC 方式と便宜的に呼ばれることもあった。PlayStation Portable が発売された頃から「メモリースティックオーディオ」「メモリースティックPROオーディオフォーマット」などと表記されるようになり、現在は「メモリースティックオーディオファイルフォーマット」が正式名称となっている。
特徴
著作権保護技術MagicGateと呼ばれる暗号化技術を用いてATRACファイルを記録するもので、パソコン上ではOpenMG に対応した管理・転送ソフトを用いる。かつて存在したMagicGate非搭載タイプのメモリースティックは使用できない。従来型メモリースティックとメモリースティックPROとではファイル配置やフォルダ構造が異なるが、PROに対応した機器であれば従来型のものも再生できる。
オーディオコーデックが単一であったこともあり、後に登場したSD-Audio に比べてメーカーを問わず再生できる高い互換性がひとつの強みであったが、後にメモリースティックPROの登場やATRAC3plusの追加などでその強みは薄れている。
なお、メモリースティックオーディオの仕様から発展した規格としてATRAC Audio Device (ATRAC AD)がある。近年のポータブルプレーヤーでは内蔵型フラッシュメモリーを利用するケースが主流のため、メモリースティックオーディオではなくATRAC ADが利用されることが多くなっている。
対応機器
最初の対応機種としてメモリースティックウォークマンNW-MS7が1999年 に発売された。その後ウォークマンを中心に展開される一方で、2000年 にはC404S DIVA およびSO502iWM で携帯電話 に初めて搭載。以後、携帯電話やPlayStation Portable を中心に展開されている。特にau向け端末ではウォークマン ブランドの携帯電話も発売された。
ただ、近年の日本向け携帯電話はSDメモリーカード への統一が図られており、SO903i とW53S (当規格は非対応、auでの最後の対応機種はW52S である。)を最後にメモリースティックは採用されていない。WX310K とSO905i ではATRACに対応しているものの、記録メディアにメモリースティックではなくSDメモリーカードを使用するため、ATRAC ADが採用されている。
なお、2007年末より提供が開始されたKDDIの新端末プラットフォームであるKCP+においては、メモリースティックオーディオと同一のフォーマットを利用するSonicstage for LISMOによる楽曲管理を全機種標準に搭載しているため、記録メディアこそSDメモリーカードとなるが、メモリースティックオーディオの楽曲を流用することが可能である。
携帯電話
携帯電話初のMSオーディオ対応機 C404S(2000年11月発売)
AV機器・ゲーム機
ウォークマン MSシリーズ(ネットワークウォークマン・MS7のみメモリースティックウォークマン)
NW-MS90D
NW-MS77DR
NW-MS70D
NW-MS11(128MBメモリースティック同梱)
NW-MS10
NW-MS9(64MBメモリースティック同梱)
NW-MS7(64MBメモリースティック同梱)
HDDコンポNETJUKE
コンポ
メモリースティックハイファイシステム
PlayStation Portable (PSP)
PSP-3000
PSP-2000
PSP-1000
e-musee(シャープ 製ポータブルメモリースティックオーディオプレイヤー)
カーナビゲーション
NV-U3V
NV-U3
NV-U2
NV-U1
ECLIPSE AVN8804HD
関連項目
外部リンク