マイルカ属に属するイルカは、生息域によるサイズ、体型、体色の差異が大きく、過去数十年の間に、20以上もの種が提案されていたが、1990年代半ばまでは、マイルカ属に属するのは通常はマイルカ (Delphinus delphis) のみとされていた。しかし1960年代、カリフォルニア州の生物学者は、マイルカ属に属するのは2種(口吻の短い種と口吻の長い種)であると結論付けた。1990年代になり、遺伝子解析により裏付けられ、現在ではマイルカ(Delphinus delphis、英名 Short-beaked Common Dolphin(口吻の短いマイルカの意))とハセイルカ(Delphinus capensis、英名 Long-beaked Common Dolphin(口吻の長いマイルカの意))との2種に分類されることが多い。
同じく遺伝子解析により、第三の種となる可能性のあるイルカが存在することがわかっている。
このイルカはネッタイマイルカ(Delphinus tropicalis、英名 Arabian Common Dolphin(アラビアのマイルカの意))とも呼ばれ、紅海やインド洋に棲息し、特に細長い口吻が特徴である。
現時点では独立した種ではなくハセイルカの一亜種であって、一部の地域のみに棲息し固有の特徴を有しているものとされることが多い。