ホーキンス級重巡洋艦 (Hawkins class heavy cruiser) はイギリス海軍の重巡洋艦の艦級。1915年に設計され、第一次世界大戦の間に5隻が建造された。本級は当初「改バーミンガム」級とされたが、1番艦の艦名から「キャベンディッシュ」級と呼ばれるようになった。しかしながらキャベンディッシュは建造途中で空母へ改装、ヴィンディクティヴとして竣工したため、最初に巡洋艦として竣工したホーキンスの艦名からホーキンス級と呼ばれるようになった。ホーキンスの艦名はエリザベス朝時代の航海者・海軍軍人のジョン・ホーキンスにちなむ。
本級の基本設計は「バーミンガム級」に採り、乾舷の高い長船首楼型船体を採用した。全くシアー (造船)(英語版)(甲板の前後の傾斜)のない艦首甲板上に新設計の「Mark VI 1919年型 19.1cm(45口径)速射砲」を防盾の付いた単装砲架で背負い式に2基を配置した。2番主砲の基部から上部構造物が始まり、司令塔を組み込んだ艦橋の背後に三脚型の前部マストが立つ。
本級の主砲には新設計の「Mark VI 1919年型 19.1cm(45口径)速射砲」を採用した。性能的には重量90.7kgの砲弾を、仰角30度で初速844m/秒で撃ち出し最大射程19,300mまで届かせる長射程を持っていた。この新型砲をm単装砲架で7基搭載した。
砲身の俯仰能力は仰角30度・俯角5度で旋回角度は300度の旋回角度を持っていたが、実際は上部構造物で射界に制限を受けた。主砲身の俯仰・砲塔の旋回・砲弾の揚弾・装填は主に電力で行われ、補助に人力を必要とした。発射速度は毎分5~6発である。
その他備砲、雷装
対空兵装として前級に引き続き「Mark I 1913年型 7.6cm(45口径)高角砲」を採用していた。元は対水雷艇用の速射砲を高角砲に改造した代物で、その性能は5.67kgの砲弾を仰角45度で9,970mまで、最大仰角90度で最大射高7,160mまで到達させた。砲架の旋回と俯仰は主に人力で行われ、砲架の旋回角度は360度の旋回角度を持っていたが、実際は上部構造物で射界に制限を受けた。俯仰は仰角70度・俯角10度であった。これを単装砲架で4基を搭載した。
後に「エッフィンガム」の近代化改装において新型高角砲は「Mark V 10.2cm(45口径)高角砲」を採用している。14.6kgの砲弾を仰角44度で15,020m、最大仰角80度で9,450mの高度まで到達できた。単装砲架は左右方向に180度旋回でき、俯仰は仰角80度、俯角5度で発射速度は毎分10~15発だった。これを単装砲架で4基を搭載した。