プリンスエドワードアイランド州
英 : Prince Edward Island 仏 : Île-du-Prince-Édouard
モットー : ラテン語:"Parva Sub Ingenti" (英語:The Small Protected By The Great )
母語話者(プリンス・エドワード・アイランド州) 2006
英語
93.78%
フランス語
4.00%
人種構成(プリンス・エドワード・アイランド州) 2006
白人
97.4%
先住民
1.3%
黒人
0.5%
その他の有色人種
0.9%
「赤毛のアン」の家のモデルになったグリーンゲイブルズ
プリンスエドワードアイランド州 (プリンスエドワードアイランドしゅう、英 : Prince Edward Island, PEI 、仏 : l'Île-du-Prince-Édouard, Î.-P.-É. )は、カナダ の州 の1つ。カナダの州のなかで面積、人口共にもっとも小さい。
歴史
この島には元々先住民族 である「ミクマク族 (Micmacs、Mi'kmaq )族」が暮らしており、島の名前を「アベグウェイト(波の上のゆりかごの意)」としていた。
アカディア の一部としてのフランス 領時代には「サン・ジャン島」と呼ばれていたが、1758年 にフレンチ・インディアン戦争 (七年戦争 )で英軍が占領すると、英語式にセント・ジョン島と呼んだ。1798年 、ジョージ3世 の第4王子で当時ハリファックス 駐在の英軍を指揮していたケント公 エドワード にちなんで、プリンス・エドワード島と改称された。ケント公エドワードはヴィクトリア 女王の父にあたる。
1864年 9月 に「シャーロットタウン会議 」が開催され、1867年 の連邦制発足とカナダ独立に向けての話し合いが行われた。しかしニューファンドランド (1949年まで非加盟)とプリンスエドワードアイランドは連邦に加盟せず、独立した植民地となるか、アメリカ合衆国 の一部になるかの検討をしていた。1870年代 には鉄道の敷設を開始したが、成功せず多額の負債が残った。この負債を相殺すると共に、本土との蒸気船交通の確保等の条件により、プリンスエドワードアイランドは1873年 7月1日 に連邦に加盟した。
地理
州はセントローレンス湾 のプリンスエドワード島 で構成され、同様にカナダ沿海州 であるニューブランズウィック州 とはノーサンバーランド海峡で隔てられる。ただし、この海峡には1997年 にコンフェデレーション橋 (Confederation Bridge )が架けられ、プリンスエドワード島 のボーデン=カールトン (Borden-Carleton )とニューブランズウィック州のケープ・ジューリマン(Cape Jourimain)とを結んでいる。
州都は島の南岸の中央部に位置する同州最大の都市、シャーロットタウン である。
行政
主な都市
州内の郡
経済
漁業は主にロブスター 漁が盛んで、農業はジャガイモ の生産が盛ん。島にはジャガイモ畑が広がっている。また観光産業も盛んで、観光客は急増している。美しい海岸と牧歌的な田園風景、プリンスエドワードアイランドの文化などが観光の目玉となっている。本土とは、ノーザンバーランド海峡に架かるコンフェデレーション橋で繋がれ、1時間に4000台の車が通行できる。また、フェリーもある。その一方で犯罪の増大や、美しい海岸がリゾート開発で荒らされるなどの自然破壊の懸念、不安もある。
先住民のミクマク 族は社会的、経済的にもあまり恵まれておらず、ミクマク族の4割は失業中か生活保護を受けて暮らしている。観光業で働くミクマク族はほとんどいないが、ミクマク族の文化・歴史を伝える展示などを企画したりしている。
文化
この島の特産はジャガイモ であるが、それ以上に児童文学者L・M・モンゴメリ による「赤毛のアン 」などの作品の舞台として有名である。現在でも「赤毛のアン」が書かれた当時の文化が残っており、多くの観光客が訪れる。
1763年 ごろから、アカディア人が大規模追放 (Great Upheaval )された先から旧アカディアに帰還しはじめ、プリンスエドワード島南西部のエグモント・ベイ(Egmont Bay)、モント・カーメル(仏発音:モン・カルメル Mont Carmel)などに定住した。同地域には今日もフランス語 を母語とするアカディア人の自治体が存続し、観光スポットにもなっている。
州内の風景
州内の風景
言語
2006年のカナダ国勢調査による各言語の母語話者数は以下の通り。英語話者が大多数を占めている。
交通
1924年 まで、プリンスエドワード島では車は左側通行となっていた。
コンフェデレーション橋 は、島から出るときのみ通行料がかかる。現在の乗用車料金は44.25カナダドル 。歩行者と自転車は立ち入りを禁止されているが、シャトルバス に乗ることができる。
関連項目
脚注
出典
外部リンク