ブライアン・ブレイド(Brian Blade、1970年7月25日 - )は、アメリカのジャズ・ミュージシャン、セッションミュージシャン、シンガーソングライター、バンドリーダー、作曲家。担当楽器はドラム、パーカッション、ギター、ボーカル。
来歴
アメリカ合衆国ルイジアナ州生まれ。幼いころにスティーヴィー・ワンダーやアル・グリーンを聞き、ゴスペル音楽に触れ合って育つ。
小学校に入ったころから様々な打楽器をたたくようになり、9歳から13歳の頃にはオーケストラでヴァイオリンも演奏していた。その後、兄の影響でドラムを演奏するようになる。
高校に入り、ジョン・コルトレーン、チャーリー・パーカー、マイルス・デイヴィス、アート・ブレイキー、セロニアス・モンク、エルヴィン・ジョーンズ、ジョニ・ミッチェル等を聞き始める。
18歳になり、ロヨラ大学へ通うためにニューオーリンズへ移住。そこでエリス・マルサリス等のニューオーリンズに住む有名ミュージシャン達とセッションを交わした。
そのあと、ジョシュア・レッドマン、ケニー・ギャレットのサイドマンとしてデビュー。ジャズ・シーンの精鋭のみならず、ジョニ・ミッチェル、ボブ・ディラン、ダニエル・ラノワらロック界の大御所のレコーディングにも参加した。
1997年、ジェフ・パーカー、ジョン・カワード、クリストファー・トーマス、マイロン・ウォルデン、メルヴィン・バトラーを集めて「ザ・フェロウシップ」バンドを結成し、バンド名を冠したアルバム『ブライアン・ブレイド・フェロウシップ』(1998年)を発表した。2000年にギタリストはジェフ・パーカーからカート・ローゼンウィンケルに交代した。
2000年に入ってウェイン・ショーターの新アコースティック・カルテットにダニーロ・ペレス(英語版)、ジョン・パティトゥッチと共に加入した。
2009年にはシンガーソングライターとしてのアルバム『ママ・ローザ』をリリースした。この中ではアコースティック・ギターを持ってブルースやフォーク調のシンプルな曲を歌っている。2009年頃からダニエル・ラノワとのロックバンドブラック・ダブを結成し、ワールドツアーを行い、同時期にワールドツアー中だった、チック・コリアとジョン・マクラフリンのファイヴ・ピース・バンドにも参加してアジア・ツアーの成功および同バンドで第52回グラミー賞(最優秀ジャズ・インストゥルメンタル・アルバム)を獲得した。
自身のバンド「ザ・フェロウシップ」、ウェイン・ショーターのアコースティック・カルテット、「ブラック・ダブ」他、様々なミュージシャンのレコーディングに参加したり、ライヴサポートを続けながら、2010年の後半にはチック・コリア、クリスチャン・マクブライドとのトリオでツアーを行うなど日々新しい音楽の息吹を求め、最も多忙なジャズ・ミュージシャンのひとりとして世界を飛び回っている。
ディスコグラフィ
リーダー・アルバム
- 『ブライアン・ブレイド・フェロウシップ』 - Brian Blade Fellowship (Blue Note) 1998年
- 『パーセプチュアル』 - Perceptual(1999年録音)(Blue Note) 2000年
- 『シーズン・オブ・チェンジズ』 - Season of Changes (Verve) 2008年
- 『ママ・ローザ』 - Mama Rosa (Verve Forecast) 2009年
- 『ランドマークス』 - Landmarks (Blue Note) 2014年
- 『チルドレン・オブ・ザ・ライト』 - Children of the Light (Mack Avenue) 2015年
- 『ボディ・アンド・シャドウ』 - Body and Shadow (Blue Note) 2017年
ブラック・ダブ
(ブライアン・ブレイド、ダニエル・ラノワ、ダリル・ジョンソン(英語版)、トリクシー・ウィートリー(英語版))
共同名義アルバム
ウォルフガング・ムースピール(英語版)およびマーク・ジョンソンとのトリオ
- Real Book Stories (Quinton) 2001年
- Air, Love, and Vitamins (Quinton) 2004年
ウォルフガング・ムースピールとのデュオ
- Friendly Travelers (Material) 2007年
- Friendly Travelers Live (Material) 2008年
ロン・マイルスおよびビル・フリゼールとのトリオ
- 『クイヴァー:三人主義』 - Quiver (Enja) 2012年
ジョン・パティトゥッチおよびダニーロ・ペレス(英語版)とのトリオ
- 『チルドレン・オブ・ザ・ライト』 - Children of the Light (Mack Avenue) 2015年
参加アルバム
参考文献