フィル・ハリソン(Phil Harrison)は、イギリスの技術者、経営者である。世界的な成功を収めたPlayStation戦略立ち上げの主要メンバーとして活躍した。2008年ソニーを退社。
経歴
15歳の時、グラフィックアーティスト兼アニメーターとしてはじめてゲームの開発に関わる[1]。
1992年、Sony Electronics Publishing, Ltd(のちのSCEE)に入社。以降、SCEAでの研究開発、SCEE制作部門の責任者(副社長)を歴任。2000年のE3においては、PlayStation 2の技術デモ「お風呂に浮くアヒルちゃん」を実演。2005年のE3においては、PlayStation 3とその周辺機器EyeToy(アイトーイ等)を実演(同じくアヒル)。また、この実演において、彼が日本語を話せることが明らかになった。彼のソニーでの初期の仕事は日本語の書類を英語に翻訳することであった。
2005年9月、新たに組織されたソニー・コンピュータエンタテインメント ワールドワイド・スタジオの初代プレジデントに就任。2007年、オンラインサービス「Home」の構想を発表し、開発を主導[2]。2008年2月29日付で同社を退職した[3]。「Home」はハリソンの退社後に「PlayStation Home」の名で提供が開始された。
2008年3月、アタリの親会社であるInfogrames Entertainmentの社長(英: President、仏: Directeur Général Délégué)に就任[4]。
2012年、マイクロソフト所属。2015年、マイクロソフト退社。[5]
2018年、Googleに副社長兼ゼネラルマネージャーとして入社[6]。2019年にはハリソンがプロダクトマネージャーとなりクラウドゲームプラットフォーム「Google Stadia」を立ち上げる[7]も、2023年1月にサービスが終了することを発表する。[8][9]。
略歴
- 1989年 - マインドスコープ社(米国)入社。
- 1992年 - ソニー・コンピュータエンタテインメント・ヨーロッパの前身であるSony Electronics Publishing, Ltdに経営管理担当の副社長として入社[10]。
- 1996年 - SCEA サードパーティー関係と研究開発を担当。
- 2000年 - SCEE 制作部門の責任者。
- 2005年 - ソニー・コンピュータエンタテインメント ワールドワイド・スタジオ、プレジデントに就任。
- 2008年 - Infogrames Entertainment、社長(英: President、仏: Directeur Général Délégué)に就任。
- 2012年 - マイクロソフト、Interactive Entertainment Business部門副社長に就任。
- 2015年 - マイクロソフト、退社
- 2018年 - Google、副社長兼ゼネラルマネージャーに就任。
発言
関連項目
参考文献
- ^ 電撃オンライン、2006年、PLAYSTATION 3が知りたい!
- ^ ITmedia、2007年3月8日、3Dオンラインコミュニティ「Home」で実現する「GAME 3.0」――WWS社長フィル・ハリソン氏基調講演
- ^ SCEIプレスリリース、2008年2月25日、SCEワールドワイド・スタジオ 人事のお知らせ プレスリリース
- ^ EURO NEXT プレスリリース、2008年3月3日、EURO NEXT プレスリリース
- ^ Phil Harrison to leave Microsoft[1]
- ^ “Why would game industry veteran Phil Harrison join Google?”. 2022年10月1日閲覧。
- ^ Stadia (2019-03-19), Stadia GDC 2019 Announcement, オリジナルの2021-12-19時点におけるアーカイブ。, https://ghostarchive.org/varchive/youtube/20211219/hl-Y1QVhmcM 2022年10月1日閲覧。
- ^ “グーグル「Stadia」が来年終了 全額返金へ”. AFP通信 (2022年9月30日). 2022年10月1日閲覧。
- ^ “グーグルの「Stadia」、サービス終了へ--2023年1月で”. Cnet Japan. 2022年10月1日閲覧。
- ^ Game spot Japan、2008年2月25日、SCEワールドワイド・スタジオ プレジデント、フィル・ハリソン氏退社
- ^ GDC、2008年2月22日、Wiiスポーツこそ真の次世代ゲーム
- ^ a b engadget japanese、2007年2月28日、ソニー「振動は前世代の機能」「値下げ圧力は感じない」