アーロン・コープランドのピアノ協奏曲は、1926年に書かれた作品。コープランドの最初期の作品の一つである。コープランドは1920年から1925年まで、パリのナディア・ブーランジェの下で作曲を学んでいたが、帰国後に『オルガンと管弦楽のための交響曲』(のちに交響曲第1番へ改作)を発表、次いで室内オーケストラのための組曲『劇場のための音楽』とともに、このピアノ協奏曲を作曲した。
ピアノ協奏曲の初演は1927年1月28日、コープランド自身の独奏、セルゲイ・クーセヴィツキー指揮、ボストン交響楽団によって行われた。初演当時は様々な批判を浴びたが、今日ではジャズの手法をいち早く取り入れた意欲作[1]と評価されている。
コープランドの協奏曲は、他にはこの20年余り後に作曲したクラリネット協奏曲のみであるが、2つの協奏曲はジャズの手法を取り入れた点が共通している。
楽器編成
独奏ピアノ、ピッコロ、フルート2、オーボエ2、コーラングレ、クラリネット2、E♭管クラリネット、バス・クラリネット、アルト・サクソフォーン(ソプラノ・サクソフォーン持ち替え)、ファゴット2、コントラファゴット、ホルン4、トランペット3、トロンボーン3、チューバ、ティンパニ、バス・ドラム、シンバル、ゴング、スネア・ドラム、チャイニーズ・ウッド・ブロック、ウッド・ブロック、トライアングル、チェレスタ、シロフォン、弦五部
楽曲構成
切れ目なく続く2つの楽章からなる。第2楽章はさらに2つの部分からなる。演奏時間はスコアの記載上は18分。
- アンダンテ・ソステヌート
- モルト・モデラート ― アレグロ・アッサイ
注
- ^ ガーシュウィンの『ラプソディ・イン・ブルー』初演(1924年)の3年後に初演されている。
参考文献