パパロア国立公園(Paparoa National Park)は、ニュージーランド・南島西部・ウェストコースト地方にある国立公園である。
概要
南島の西部に位置する。1987年に開設された。ウェストコースト地方最大の都市であるグレイマウスと第2の都市ウェストポートの中間に位置し、両都市を結び、海岸線を走る国道67号線(英語版)に隣接する。
国立公園の地形は、パパロア山脈(英語版)と呼ばれる山塊で構成される。また、海岸線は、カルストが形成されている。
生態系
植物相
パパロア国立公園にはさまざまな植物が自生している。足す満開に近い海岸部では、広葉樹林が支配的であり、また、気候が温暖なことから、ヤシの仲間であるナガバハケヤシ(マオリ語: nīkau ニカウ; 学名: Rhopalostylis sapida)も自生する[1]。温暖な場所や低地ではナンキョクブナ科のレッドビーチ(英語: red beech; 学名: Nothofagus fusca)やシルバービーチ(英語: silver beech; 学名: Nothofagus menziesii)、マキ科のリム(マオリ語: rimu; 学名: Dacrydium cupressinum、シノニム: Podocarpus cupressinum)の混合林である[1]。
動物相
パパロア国立公園では、野鳥の楽園である。確認されているだけでも、エリマキミツスイ、ニュージーランドミツスイ(英語版)、ニュージーランドバト、オオマダラキーウィ(英語版)が生息している[1]。
パパロア国立公園で、特筆すべき種として挙げられるのが、ウエストランドクロミズナギドリ(英語版)(マオリ語でTiti)である[1]。生涯の多くを洋上で過ごすウエストランドクロミズナギドリは、繁殖の時期のみ、パパロア国立公園で生活する。ウエストランドクロミズナギドリのコロニーは地球上でも、パパロア国立公園内のみにしか確認されていない[1]。
アクティビティ
トレッキング(ニュージーランド英語でトランピング)をパパロア国立公園でも楽しむことができる。ニュージーランド国内に9ヶ所あるニュージーランド・グレート・ウォークス(英語版)は無いものの、パパロア国立公園のカルスト地形の代表格であるパンケーキ・ロックスを訪問するトレッキングルートをはじめとして、複数の初心者向けのトレッキングコースが整備されている[2]。
それ以外のアクティビティは、ニュージーランドの国立公園の中では、数少ない洞窟探検を楽しむことができる[3]。
脚注
関連項目
外部リンク