バルバラ・プラヴィ(フランス語:Barbara Pravi、出生名:Barbara Piévic、1993年4月10日生まれ)は、フランス出身のシンガー・ソングライター、女優。ジュニア・ユーロビジョン・ソング・コンテスト2020で優勝したヴァレンティナの「J'imagine」を作曲したほか、自身もユーロビジョン・ソング・コンテスト2021にフランス代表として出場している。
来歴
1993年4月10日にパリで生まれた[1]。家族は主に芸術家や音楽家で構成されている。父方の祖父はセルビア人で、母方の祖父はイラン人の画家ホセイン・ゼンデルーディ[1]。出生名はBarbara Piévic(セルビア語キリル・アルファベット: Барбара Пјевић)[2]。芸名は、セルビア人の祖父へのオマージュとして、セルビア語のpravi (セルビア語キリル・アルファベット: прави)からとった[3]。
2014年~2018年: キャリア初期
2014年、フランス人ミュージシャンのジュール・ジャコネリ(Jules Jaconelli)と出会ったことをきっかけに音楽活動を開始。翌年、Capitol Music Franceと契約を結ぶ。
プロのレコーディングキャリアを開始したプラヴィは、スイス映画『ハイジ』のフランス版サウンドトラックに出演。その後、2016年11月のミュージカルショー『Un été 44』にソランジュ・デュアメル役で出演し、ジャン=ジャック・ゴールドマン、シャルル・アズナブール、マキシム・ル・フォレスティエが作曲した曲を披露した[4][5]。
2017年、初の公式シングル「Pas grandir」をリリース[6]。
また、2017年にプラヴィはテレビ映画『La Sainte famille』に出演し、その後2019年12月にフランス2で放送された[7]。2017年から2018年まで、プラヴィはフランスの歌手フロラン・パニーをサポートする「55ツアー」に出演した[8]。
2018年に初のEPを発表。同年末、プラヴィは初期のリリースで主流だったポップミュージックではなく、より伝統的なフランスのシャンソンスタイルを採用することで、自分の音楽スタイルを変えることを決めた[9]。
プラヴィは自身の曲を作詞・作曲するとともに、ヤニック・ノア、[10] ジュリー・ゼナッティ、[11] シメーヌ・バディ、[12] ジェイデン・スミス、[13]ルアンヌやフローラン・パニー[14]らに曲を書き下ろした。
2019年~現在: ユーロビジョンでの成功
2019年、プラヴィはフランスのティーン・シンガーであるカルラのために、フランスのミュージシャンであるIgitとともに「Bim bam toi」という曲を作ったことで、初めてユーロビジョン・ソング・コンテストと関わりを持った。
この曲は、グリヴィツェで開催されたジュニア・ユーロビジョン・ソング・コンテスト2019にフランス代表として参加し、5位に入賞した[15][16]。「Bim bam toi」の成功を受けて、プラヴィはその後、2020年2月に2作目のEP「Reviens pour l'hiver」をリリースした。[17][18]
2020年、プラヴィとIgitは、ジュニア・ユーロビジョン・ソング・コンテストフランス代表のために「J'imagine」を書き下ろした。「J'imagine」はこのコンテストで優勝。ジュニア・ユーロビジョンでフランス代表が優勝するのは、これが初めてのことだった[19][20] 。
2020年末、プラヴィがユーロビジョン・ソング・コンテストのフランス予選大会である「Eurovision France, c'est vous qui décidez!」に出場することが発表された。2021年1月30日に開催された決勝戦では、Igitとともに自身が作曲した「Voilà」という曲で出場[21][22]。プラヴィは204点を獲得して優勝し、2021年にロッテルダムで開催されるユーロビジョン・ソング・コンテスト2021にフランス代表として出場することが決定した[23][24]。
私生活
家庭内暴力を受けたことがあり、女性に対する暴力をなくす活動に積極的に取り組んでいる。[25]女性の権利に関わる活動を促進するための音楽活動にも頻繁に参加。[26][27][28][29][30]
また、TEDxを通じてEmlyon Business Schoolに招かれ、自身のキャリアや自信の持ち方について語った。[31]
プラヴィは、音楽的に影響を受けたアーティストとして、バルバラ、ジャック・ブレル、ジョルジュ・ブラッサンス、フランソワーズ・アルディ、ルイ・アラゴンを挙げている[32]。
ディスコグラフィ
EP
シングル
参照
- ^ a b “Eurovision-fr.net – Informations -Eurovision FRANCE 2021 : Entrevue exclusive avec Barbara Pravi”. Eurovision-fr.net. 30 January 2021時点のオリジナルよりアーカイブ。16 January 2021閲覧。
- ^ France: Barbara Pravi to fly the flag in Rotterdam singing "Voila" - Eurofans Radio
- ^ “Eurovision France 2021, c’est vous qui décidez : Barbara Pravi – Voilà” (French). En Route: Eurovision (18 January 2021). 30 January 2021時点のオリジナルよりアーカイブ。30 January 2021閲覧。
- ^ BNF 450757102。
- ^ (フランス語) Télématin On encadre – Barbara Pavi, オリジナルの27 January 2021時点におけるアーカイブ。, https://web.archive.org/web/20210127193626/https://www.france.tv/france-2/telematin/398655-on-encadre-barbara-pavi.html 18 January 2021閲覧。
- ^ “"Pas grandir" : Barbara Pravi fait le grand saut avec un titre pétillant et féministe”. chartsinfrance.net. 28 January 2021時点のオリジナルよりアーカイブ。19 January 2021閲覧。
- ^ “BARBARA PRAVI” (フランス語). Animae. 28 January 2021時点のオリジナルよりアーカイブ。19 January 2021閲覧。
- ^ “Un dernier verre avec Barbara Pravi” (フランス語). LEFIGARO. 9 November 2020時点のオリジナルよりアーカイブ。13 January 2021閲覧。
- ^ Février 2020, 6 (6 February 2020). “Barbara Pravi en interview : "J’ai compris que j’avais besoin d’amour, de personnes bienveillantes"” (フランス語). aficia.. 6 March 2020時点のオリジナルよりアーカイブ。13 January 2021閲覧。
- ^ “Eurovision : Barbara Pravi impressionne avec "Voilà", une chanson bouleversante”. chartsinfrance.net. 12 December 2020時点のオリジナルよりアーカイブ。19 January 2021閲覧。
- ^ Décembre 2020, 16 (16 December 2020). “Julie Zenatti bientôt de retour dans les bacs” (フランス語). aficia.. 28 January 2021時点のオリジナルよりアーカイブ。19 January 2021閲覧。
- ^ (フランス語) Eurovision France BARBARA PRAVI, 27 ans – « Voilà », オリジナルの9 December 2020時点におけるアーカイブ。, https://web.archive.org/web/20201209134033/https://www.france.tv/france-2/eurovision-france/2156285-barbara-pravi-27-ans-voila.html 19 January 2021閲覧。
- ^ “BARBARA PRAVI” (フランス語). Animae. 28 January 2021時点のオリジナルよりアーカイブ。19 January 2021閲覧。
- ^ “Eurovision: Barbara Pravi, une néo-Piaf pour représenter la France” (フランス語). LA VDN (2021年1月31日). 2021年2月11日閲覧。
- ^ Herbert, Emily (11 October 2019). “France: Carla to Junior Eurovision 2019”. Eurovoix. 11 October 2019時点のオリジナルよりアーカイブ。30 January 2021閲覧。
- ^ “Carla – France – Gliwice-Silesia 2019” (英語). junioreurovision.tv. 10 January 2021時点のオリジナルよりアーカイブ。13 January 2021閲覧。
- ^ “Barbara Pravi” (フランス語). France Bleu. 15 June 2020時点のオリジナルよりアーカイブ。13 January 2021閲覧。
- ^ KHENG, Vincent (7 February 2020). “" Reviens pour l’hiver ", le nouvel EP de Barbara Pravi” (フランス語). Just Music. 16 January 2021時点のオリジナルよりアーカイブ。13 January 2021閲覧。
- ^ “Valentina – France – Poland 2020” (英語). junioreurovision.tv. 12 December 2020時点のオリジナルよりアーカイブ。13 January 2021閲覧。
- ^ “Cocorico ! Grâce à Valentina, la France remporte l'Eurovision Junior 2020” (フランス語). www.20minutes.fr. 13 December 2020時点のオリジナルよりアーカイブ。13 January 2021閲覧。
- ^ “France has started their new selection process for Eurovision 2021” (英語). Eurovision.tv (9 December 2020). 9 December 2020時点のオリジナルよりアーカイブ。13 January 2021閲覧。
- ^ Média, Prisma. “Eurovision France : qui est Barbara Pravi, la favorite des fans du concours ? - Voici” (フランス語). Voici.fr. 29 January 2021時点のオリジナルよりアーカイブ。2021年1月30日閲覧。
- ^ France decided: Barbara Pravi to Eurovision 2021! - European Broadcasting Union
- ^ Kelly, Emma (11 February 2021). “Eurovision 2021: Who is competing in the Song Contest this year?”. Metro. https://metro.co.uk/2021/02/11/eurovision-2021-with-100-days-to-go-who-is-competing-this-year-14064484/ 20 February 2021閲覧。
- ^ “TARATATA N°523” (フランス語). mytaratata.com. 6 August 2020時点のオリジナルよりアーカイブ。13 January 2021閲覧。
- ^ “L'hymne féministe du MLF, "Debout les femmes", repris par 39 musiciennes” (フランス語). L'Obs. 28 November 2020時点のオリジナルよりアーカイブ。13 January 2021閲覧。
- ^ “Barbara Pravi, la chanteuse qui ne voulait pas être une lolita” (フランス語). RTL.fr. 13 January 2021閲覧。
- ^ “Barbara Pravi dévoile une chanson puissante et féministe pour la Journée pour les droits des femmes” (フランス語). BFMTV. 8 January 2021時点のオリジナルよりアーカイブ。13 January 2021閲覧。
- ^ “[Itw: Barbara Pravi " Chair est ma vérité "]” (フランス語). PhenixWebZine (23 March 2020). 29 October 2020時点のオリジナルよりアーカイブ。13 January 2021閲覧。
- ^ (英語) Pervers narcissique (Avec la participation de Barbara Pravi), オリジナルの30 January 2021時点におけるアーカイブ。, https://web.archive.org/web/20210130235649/https://soundcloud.com/black-m-official/pervers-narcissique 19 January 2021閲覧。
- ^ Mars 2020, 8 (8 March 2020). “Barbara Pravi en interview : "C’est à nous de faire en sorte que le 8 mars soit tous les jours"” (フランス語). aficia.. 28 November 2020時点のオリジナルよりアーカイブ。13 January 2021閲覧。
- ^ “Interview Barbara PRAVI : " je rêve de faire une voix Disney "” (フランス語). Mamusicale (7 November 2017). 15 August 2020時点のオリジナルよりアーカイブ。13 January 2021閲覧。
- ^ “Discographie Barbara Pravi”. French Charts Portal. Hung Medien. 30 January 2021時点のオリジナルよりアーカイブ。30 January 2021閲覧。
外部リンク
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