ハルバッハ配列(ハルバッハはいれつ、英語: Halbach array)またはハルバック配列とは磁極の方向を最適化することによって特定の方向への磁場強度を最大化する磁気回路。
概要
1980年代にローレンス・バークレー国立研究所に勤務していた物理学者のKlaus Halbachによって、粒子加速器でビームを収束する目的で開発され、近年では永久磁石式MRI、電動機、リニアモーター、磁気浮上式鉄道、自由電子レーザー発生用のアンジュレータなどでの利用が増えつつある[1]。
現在、開発が進められているハイパーループでは磁気浮上に使用される予定で[2]、実用化に向けた研究が行われている[3][4][5][6][7]。
脚注
- ^ “永久磁石ハルバッハ配列界磁の特徴と電気機器への応用” (PDF). 2016年12月7日閲覧。
- ^ “時速1200kmで走る「ハイパーループ構想」が一歩前進、その仕組みは磁石を特殊な「ハルバック配列」に並べて浮上することにアリ” (2016年5月12日). 2016年12月7日閲覧。
- ^ 阿萬武登, 森村暢夫, 森下明平「ハルバッハ配列の隔壁厚さが磁束密度分布に及ぼす影響 (交通・電気鉄道 リニアドライブ合同研究会・鉄道一般,リニアドライブ技術一般,磁気浮上技術,リニアドライブの応用,および磁気応用一般)」『電気学会研究会資料』第2020巻第26号、電気学会、2020年1月、103-108頁、NAID 40022157397。
- ^ 甲斐由紀, 田原俊司, 小川幸吉「推力脈動低減のための永久磁石リニア同期モータの分割可動子各部に働く推力の検討」『電気関係学会九州支部連合大会講演論文集』第2014巻、電気・情報関係学会九州支部連合大会委員会、2014年、595-596頁、doi:10.11527/jceeek.2014.0_595、NAID 130005488164。
- ^ 青野絵里奈, 杉田智洋, 松岡太一「J1010501 電磁誘導を用いた流体式ダンパに関する研究 : ハルバッハ磁石列を用いた場合([J101-5]制振(1))」『年次大会』第2014巻、日本機械学会、2014年、_J1010501--_J1010501-、doi:10.1299/jsmemecj.2014._J1010501-、NAID 110009944012。
- ^ 甲斐由紀子, 田原俊司, 小川幸吉「磁極間間隔変化時の永久磁石リニア同期モータの推力脈動」『電気関係学会九州支部連合大会講演論文集』第2013巻、電気・情報関係学会九州支部連合大会委員会、2013年、581-582頁、doi:10.11527/jceeek.2013.0_581、NAID 130005487595。
- ^ 木村貴裕, 高山佳久, 維本信哉, 石川諭「313 組み合わせ磁石を用いた磁気ダンパの研究 : ハルバッハ配列磁石を用いた磁気ダンパ(トライボロジー1)」『日本機械学会九州支部講演論文集』第2012巻、日本機械学会、2012年、103-104頁、doi:10.1299/jsmekyushu.2012.65.103、NAID 110009952387。
関連項目
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