ニンジニアネットワーク 和田ラヂヲの、聴くラヂヲ(にんじにあねっとわーく わだらぢをの、きくらぢを)は、エフエム愛媛とエフエム香川、岡山エフエム放送で2013年4月6日から2017年11月25日まで毎週土曜日の21:00 - 21:30に放送されていたバラエティー番組である[1][注釈 1]。
2017年11月25日放送の第243回で最終回となり、翌週(12月2日)からはニンジニアネットワーク 和田ラヂヲの、聴くラヂヲ2という新番組が開始した[1][4][5]。
概要
愛媛県在住の漫画家・和田ラヂヲ[6]が初めてパーソナリティーを務めたラジオ番組である。リスナーから寄せられた投稿や、和田が出題するお題に対するリスナーの回答が披露された。番組スポンサーはニンジニアネットワーク株式会社[1]。
後述のインターネットによる配信も行われたため、リスナーは日本各地に存在していた。外国(イタリア、イギリス・スコットランド、カナダなど)に在住するリスナーからも投稿がなされた[注釈 2]。
ポッドキャストのダウンロード機能があるソフト「iTunes」のダウンロードランキング(コメディーの部門)で上位に入り、2015年1月には2位となった。2016年5月には、同ソフトのポッドキャストの総合ランキングで13位となった[7]。
出演者と内容
出演者
コーナー
各週ごとに下記のコーナーの中から4-5個のコーナーへの投稿が募集され、採用された投稿は和田のトークと併せて放送されていた。コーナーの並び順は概ね固定されていた。第5週があるときや、直近に公開生放送・録音がある場合には、コーナーを全て休みにして、「普通のお便り」特集やロケーション企画を行うことがあった。
コーナーに対するお便りを紹介する場合、和田から必ず「○○さん(投稿者)の✕✕(コーナー名)」とアナウンスし、そのご各コーナーにそった効果音を流してから作品を読み上げる。
- ほぼ毎週放送されたもの
- 普通のお便り(オープニング)
- 一言で笑わせろ(1番目のコーナー)
- 音楽(選曲は和田。投稿対象ではない)
- 軽い相談(3番目のコーナー。悩み相談だけでなく、素朴な疑問・質問も多数寄せられる)
- 今週の音(最後のコーナー)
- 週替わりで放送されたもの(2番目のコーナーとなることが多い)
- あの人のデビュー曲
- 新しい名前
- ご当地カルトクイズ
- どうでもいいねボタン
- 今週の置き手紙
- 私の暇つぶし
- ルールを守ろう
- 身に余る言葉
- 私のプレゼン
- 本当の歴史
- 今週のポエム
- 最高の後悔
- 私が○○を嫌いな理由
- 14歳の私へ
- 新しい算数
- 余計な一言
- 俺のプロポーズ
- 新しい例え
- 未来ニュース
- 新しいお土産物
- 俺の遺言
- 今週のサイン
- 私の感動
- きょうは何の日?
- ほめて使わす
- 前世選手権
- かけないリクエストコーナー
- 迷惑メールを考える
- 人生を変えた言葉
- 自由律俳句
- お墓まで持っていくお話
- 私の健康法
- 私の趣味
- 意味深な言葉
- 来世選手権
- 究極の二択
- 新しい言い訳
- 5分間だけ奮い立たせてくれる言葉
- 耳で楽しむ4コマ漫画
- 暮らしのヒント
- 目の覚める一言
- 星に願いを
- (放送頻度が少ないもの)
- 今週の事後報告
- 今週の判決文
- ありそうな映画紹介
- 昨日の私 明日の私
- これはウソなんですけど
- (期間限定)
- その他
- ニンジニアネットワークのCMを作ろう(2014年9月27日放送分をもって、募集を終了[14])
月間ラジオ賞
放送された投稿や回答の中から各週に1点ずつ、優秀な作品を「月間ラヂヲ賞」エントリー作品として選出した。毎月の最終週には、その月のエントリー作品の中から「月間ラヂヲ賞」を1点選出した。受賞者には和田のサイン入り色紙と番組ノベルティーが贈呈された。各エントリー作品と「月間ラヂヲ賞」受賞作品は、それぞれの放送回の最後に発表された[注釈 6]。
週間ラシンク賞
放送された投稿や回答の中から各週に1点ずつ、和田がイラストに描きたい作品を「週間ラシンク賞」として選出した[注釈 7]。描画の様子は、ラシンクのホームページとYouTubeに動画として掲載された[17][18][注釈 8]。
エアファンクラブ
ポッドキャスティングまたはインターネットラジオによる配信の場合は、番組の末尾に「和田ラヂヲの、聴くラヂヲ エアファンクラブ」への新規登録者名が発表された。リスナーは同エアファンクラブにおける任意の会員番号を事前に申請することができ、申請した番号が既存の番号と重複しなければ、その番号を会員番号として「エアファンクラブ会員」に登録された。ただし和田のTwitterのフォロワー人数よりも大きい番号(過去数例)や、負の数の番号(過去1例)、小数点のある番号[19]については登録できない場合があった[注釈 9]。
インターネットによる配信
番組はポッドキャスティングとインターネットラジオでも配信され、本放送の翌日から聴取ができた[1][20][注釈 10]。2017年4月からは、radikoによる本放送の聴取が可能になった[21]。
番組ホームページでは、インターネットラジオの「オンデマンド方式」で聴くことができた[1][注釈 11]。番組ホームページでは「番組の完全版は、Podcastや各種アプリによる聴取を推奨する」旨の案内がなされており[1]、愛媛県・香川県・岡山県・周辺県を含むサービスエリア[注釈 12]以外の地域においては、「ドコデモFM」または「LISMO WAVE」というアプリを使うことによってリアルタイムでの聴取が可能であるとの案内がなされていた[1]。
ポッドキャストおよびインターネットラジオによる配信は、2018年3月末に停止された[22]。
過去の公開録音・イベント
公開録音
2013年10月14日、番組初の公開録音が行われた。会場は、松山市の「Bar SOHO」[23][24]。イベント「シュガービレッジ」の一環。ゲストに江口寿史を招き、和田とのトークショー(トーク+番組コーナー)の形式で行われた[23][24]。この日の収録内容は後日、2回にわたり放送された[23][24]。
2014年5月31日、2回目の公開録音「和田ラヂヲの、大阪で聴くラヂヲ」が、本放送エリア外の大阪市のトークライブハウス「Loft PlusOne West」にて開催された。収録内容は翌週の6月7日に放送された[注釈 13]。
2014年8月2日、3回目の公開録音「和田ラヂヲの、FM愛媛オープンスタジオで聴くラヂヲ」が開催された。天久聖一をゲストに迎えた。収録内容は翌週の8月9日に放送された[注釈 14]。
公開録音の4回目「和田ラヂヲの、東京で聴くラヂヲ」は、本放送エリア外の東京都杉並区のトークライブハウス「阿佐ヶ谷ロフトA」にて開催された。ゲストはギャグ漫画家のおおひなたごう[注釈 15][注釈 16]。収録内容は2015年新春スペシャル「和田ラヂヲの、新春に聴くラヂヲ」として放送された[注釈 17]。
2015年8月1日、公開録音の5回目「和田ラヂヲの、地味に聴くラヂヲ」がFM愛媛のスタジオで行われた。収録内容は8月8日に放送された。
2016年3月5日、第6回公開録音「ニンジニアネットワーク 和田ラヂヲの、RA.SHIN.K TOKYOで聴くラヂヲ」が、東京都渋谷区のラシンクジーンズ専門店「ラシンク東京」で開催されることが同1月2日放送分の番組で発表された。ただし今回は店舗に特設スタジオを設ける都合上、定員50人に制限してチケットを抽選予約販売[25]という体裁で行われる。
2016年8月6日、第7回公開録音「ニンジニアネットワーク 和田ラヂヲの、コスモシアターで聴くラヂヲ」が、松山市総合コミュニティセンターのプラネタリウム「コスモシアター」にて行われた。ゲストはデイリーポータルZの林雄司[26]。
2017年2月25日、第8回公開録音「ニンジニアネットワーク 和田ラヂヲの、福岡で聴くラヂヲ」が福岡市のLIV LABOで行われた。ゲストはおほしんたろう[27]。
その他イベント
- 2014年10月18日、瀬戸内海を舞台にしたイベント「しまのわ2014」の一環で、「島で4コマ!島で大喜利!inせきぜん~和田ラヂヲ先生とゆく笑いのしまなみクルーズ~」が開催され、番組もサポートを行った。これは松山市の北条港と今治市の関前諸島をクルージングで往復し、和田が4コマ漫画と大喜利のネタ作りを参加者にレクチャーするというものだった[28]。
- 2017年8月5日・8月12日は通常のFM愛媛スタジオでの生放送ではなく、この番組をネットしている、FM岡山(8月5日放送・7月27日収録)、FM香川(8月12日放送予定・7月28日収録)のスタジオに赴いて収録した模様を放送。
トラブル
2014年12月27日放送は、寄せられた投書の数が多かったため、収録が3時間半を超えた。使用されていた機材が長時間収録に対応しきれなかったため、「軽い相談」の後半と、「今週の音」、「月間ラヂヲ賞」の同週のノミネート作品発表と同月の受賞作品発表、「エアーファンクラブ」新規登録者紹介の部分が収録できなかった。そのため、「軽い相談」を除いた当該の箇所については改めて九官鳥単独で録音をし直すとともに、お詫びのコメントを放送した。
評価
FM香川の放送番組審議会(平成26年の第8回)は、当番組の同年11月中の2回の放送が議題となった。同審議会では多くの委員から好感度の高い言葉が寄せられた[29]。その要因として同審議会報告は、和田のトークセンスに加え、制作サイドのこだわりや投稿の面白さを挙げている[29]。同審議会報告は、当番組はラジオのトーク番組の中でもスポンサーとコンセプトが合致し、和田のトークとレベルの高い投稿者の内容がしっかり合わさっている理想的な番組と言えるとしており、この番組形態をモデルとして今後は東京や地域に縛られずローカル同士でもネットしあうという新しい可能性を感じたと述べている[29]。
FM岡山の番組審議会(平成28年の第173回)では更に、和田と九官鳥のチームワークの良さを評価する意見や、当番組は「聴くのに慣れてくるとやみつきになる“優れた番組”」であるとの意見が述べられた[30]。
受賞
掲載誌
- 「特集 なにしろラジオ好きなもので 2」 『BRUTUS』No.773(2014年3月15日号)、マガジンハウス、2014年3月。
- 「Radio scoop」 『月刊愛媛こまち』2016年4月号、アイクコーポレーション、2016年3月、167頁。
脚注
注釈
- ^ 番組開始から1年半はFM愛媛のみでの放送であった。同時ネットでFM香川にもネットされるようになったのは2014年11月1日の第83回放送から[2]。FM岡山へのネット開始は2016年4月2日放送の第157回から[3]。
- ^ 愛媛県・香川県以外の地域に住むリスナーが、各地の地方FM局へネット依頼をした旨の投稿も寄せられている。
- ^ 番組を始めたきっかけは、和田が一人で飲みに行った店で九官鳥(後述)と相席になり、和田と九官鳥との間で「和田ラヂヲという名前なんだし、おもしろいラジオでもやりませんか?」(九官鳥)、「OK」(和田)という会話がなされたことにあるという[10]。
- ^ 2014年9月6日の放送では「『お相手は漫画家の和田ラヂヲと、九官鳥さんです』と連続して名前を言っているが、九官鳥さんは漫画家じゃないからね」との説明がなされた[11]。
- ^ 「スナノ」という名前は、リスナーからの一般公募により命名された。
- ^ 「月間ラヂヲ賞」は番組開始当初から2014年5月まで県外のリスナーが受賞し続けたが、6月に初めて県内リスナーが獲得した[15]。
- ^ ラシンクは、番組スポンサーであるニンジニアネットワークの個人向けオフィス用品宅配サービスのブランド名。ニンジニアネットワークの協賛がついたのは2013年10月の放送からで、9月まではノンスポンサーだった。週によっては、ひとつの投稿が「月間ラヂヲ賞」エントリーと「週間ラシンク賞」の両方を獲得することもあった。両方を獲得した例は、2014年7月26日放送の第69回[16]。
- ^ 「ラシンク賞」の掲載は、本放送の翌々日(月曜日)に行われたが、月曜日が祝日などである場合は次の平日に掲載された。掲載の時点で発表となる。
- ^ 2014年10月25日放送「軽い相談」コーナーによると、この「和田ラヂヲのエアファンクラブ」の会員は100人程度だというが、上述の通り、会員番号は任意登録制であるため、必ずしも1番からの通しではなく、3桁・4桁の会員番号を申請するリスナーも多くいた。
- ^ インターネットラジオおよびポッドキャスティングによる配信分のほうが、本放送の長さ(30分)を超えている回が多かった。
- ^ 番組ホームページの「このまま聴く」というコーナーを参照。
- ^ FM愛媛のサービスエリアは、愛媛県以外には、おおむね、広島県、山口県、大分県、宮崎県のほとんどの地域と、福岡県、香川県、島根県のごく一部。FM香川・岡山のサービスエリアは、香川県・岡山県のほぼ全域と、広島県、愛媛県、徳島県の瀬戸内海寄りの地域、並びに兵庫県南西部や淡路島、大阪府の大阪湾近辺のごく一部である。
- ^ この公開録音が行われた5月31日は、本放送の行われる土曜日にあたる。当日の本放送では道後温泉など松山市内の観光地を和田と九官鳥が訪れた模様を放送した。
- ^ 「ラシンク賞」入賞ネタのイラスト展示(同7月21日から)なども行われた。公開録音当日は、本放送が行われる土曜日にあたる。当日の本放送では、事前に松山市内のバーで録音した和田と九官鳥のフリートークを放送し、通常のネタコーナーは行われなかった。
- ^ 10月19日にチケットを発売し、翌日に予定枚数が販売終了するという、異例の速さでのチケットの売れ行きであった。このため、追加席(立ち見、または隣接する阿佐ヶ谷ロフトのカウンターにおける店内モニターテレビでの観覧)を若干枚数発売するに至った。
- ^ 収録前日の12月6日の放送は、公録直前恒例の特別版として、ニンジニアネットワークが協賛を始めた2013年10月から1年間募集し続けたコーナー「ニンジニアネットワークのCMを作ろう」のプレゼンテーションを事前収録したものを中心に取り上げた。このコーナーの優秀アイデアが、12月13日よりCMとして放送されている。
- ^ 2015年1月3日、22時までの1時間拡大版。
- ^ 但し、音楽の箇所は著作権上カット。ポッドキャストとFM香川は未放送。また通常は「ニンジニア」の冠がついているが、この回は冠がなく地元の複数企業の協賛によるものだった。
- ^ 主催が「愛媛県教育協議会西予支部 文化部」であったため。ただし教職員以外の一般の入場も可能だった。
出典
外部リンク