トンキン(ベトナム語:Đông Kinh / 東京、フランス語: Le Tonkin)は、紅河流域のベトナム北部を指す呼称にして、この地域の中心都市ハノイ(河内)の旧称である。
フランスの植民地体制下においては、フランス領インドシナを構成するハノイを中心としたベトナム北部の保護領を指す名称として使用された。ただし、これはフランス側の呼称であって阮朝ベトナムの行政区分における北圻(バクキ)に相当している。ベトナム独立後、ベトナム北部(西北部、東北部、及び紅河デルタ)を指す名称にはバクボ(北部)(ベトナム語版)(ベトナム語:Bắc Bộ / 北部)が主に用いられ、トンキンは余り用いられない。だが、バクボ(北部)湾の通称である「トンキン湾」は使用されている。