ティナ(TINA)はスイスの鉄道車両メーカーであるシュタッドラー・レールが開発・展開する路面電車車両。車内全体がバリアフリーに適した低床構造となっている超低床電車で、愛称は「完全統合型低床動力車」を意味するドイツ語(Total Integrierter Niederflurantrieb)の略称である[1][2][3]。
概要
2020年にシュタッドラー・レールが発表した、路面電車向けの超低床電車。同社が開発した主電動機を始めとする小型の走行機器を搭載しており、ボギー台車が設置されている部分を含めた車内全体が段差のない低床構造になっている。この台車は車体に固定されているものに加え、旋回可能な構造も選択可能になっている。また、車内も通路の幅が広くとられている他、広い寸法がとられた窓や乗り心地を重視した座席が設けられている。車両の生産はスイスのブスナング(ドイツ語版)にある工場で行われる[1][2][4][5]。
導入
2020年にドイツ・ダルムシュタット(ダルムシュタット市電)向け車両の受注を獲得して以降、「ティナ」はドイツを含めたヨーロッパ各国の路面電車の運営事業者との導入契約が多数交わされている。そのうちダルムシュタット市電向けの車両については、2022年に実施されたイノトランスで初の一般公開が行われている。2023年時点で「ティナ」が運用されている、もしくは導入予定が存在する路面電車路線は以下の通りである[1][2]。
脚注
注釈
出典