チェコ1部リーグ (チェコ語 : Česká první fotbalová liga )は、チェコ のプロサッカーリーグである。スポンサーシップによりチャンス・リガ (Chance liga)の名称が用いられる[ 1] 。
概要
2020-21シーズンはプロサッカークラブ計18クラブによって構成されており、チェコ2部リーグ との間で昇格と降格が行われる。リーグ戦形式で開催され、各クラブ34試合を8月から翌年4月にかけて行う。主に試合は週末の土曜日と日曜日に開催されるが、シーズンに数試合は金曜日に開催される。1部リーグに所属する全サッカークラブはチェコ・カップ 出場権を手にする。
チェコ1部リーグの開始はチェコスロバキア分離 が起こった1993年から1993-94シーズンがスタートし、それまで開催されていたチェコスロバキア1部リーグ は解体された。チェコ1部リーグ設立以降、数えて34クラブが1部リーグを経験しており、ACスパルタ・プラハ が12回の最多優勝を誇る。スパルタ・プラハに続いてSKスラヴィア・プラハ やFCスロヴァン・リベレツ 、FCバニーク・オストラヴァ そしてFCヴィクトリア・プルゼニ らがリーグ優勝を経験している。
過去5シーズンの成績によって確定するUEFA5年ランキングでは、15位にランクインしている。
大会形式
リーグ設立当初は、勝利で勝ち点2だったが、1994年から勝ち点3に変更された[ 2] 。順位は1シーズン中に獲得した勝ち点の合計で順位づけされ、同勝ち点で並んだ場合は、両者の直接対戦の成績で順位が決定する。直接対戦の成績でも順位が決まらない際は、得失点差の大小で決まる。
1993-2018
この期間は16クラブが1部リーグに参加していた。リーグ戦は8月から翌年5月かけて開催され、ホームとアウェーでそれぞれ2回相手クラブと対戦し、1つのクラブはシーズンを通して30試合行うことになっていた。
2018-2020
2018-19シーズン 、大会形式が大きく変更された。7月から翌年4月にかけてレギュラーシーズンを行った後、順位によってクラブを3つのグループに区切った。レギュラーシーズン上位6クラブはチャンピオンシップグループへ配属され、ここでのグループ首位クラブが2018-19シーズンのチェコ1部リーグ王者となる。
レギュラーシーズン7位から10位の4クラブは、UEFAヨーロッパリーグ 予選2回戦出場を掛けたトーナメントを行い、トーナメント優勝クラブのみがEL予選2回戦出場を手にする。
レギュラーシーズン11位から16位の6クラブは、2部降格グループに送られ、グループ最下位クラブが直接チェコ2部リーグ降格となる。グループ最下位を除く下位2クラブは、チェコ2部リーグ上位2位、3位クラブとの昇格・降格プレーオフに回り、ここで2位または3位クラブに2試合合計スコアで勝利すれば1部リーグ残留となるが、2試合合計スコアで敗れると、対戦相手のクラブと入れ替わる形でチェコ2部リーグ降格が決定する。
2020-
2019-20シーズンも2018-19シーズンと同じ大会形式で行われたが、新型コロナウイルス拡大の影響により、2部降格グループは開催されなかった。その後、チェコサッカー協会 は、1部リーグからの降格クラブを無くし、2部リーグ優勝クラブと準優勝クラブの2クラブを1部リーグに昇格させた。これにより、2020-21シーズンは18クラブが所属し、各クラブ34試合を行い、成績下位3クラブがプレーオフを行わずにストレートで2部リーグに降格するという規則となった[ 3] 。
2023-24シーズン所属クラブ
クラブ名
ホームタウン
ホームスタジアム
収容人数
ボヘミアンズ1905
プラハ
ジョリーチェク
6,300
SKディナモ・チェスケー・ブジェヨヴィツェ
チェスケー・ブジェヨヴィツェ
スタディオン・シュトジェレツキー・オストロフ
6,681
FCフラデツ・クラーロヴェー
フラデツ・クラーロヴェー
ロコトランス・アレナ
5,000
FKヤブロネツ
ヤブロネツ・ナド・ニソウ
スタディオン・ストジェルニツェ
6,108
MFKカルヴィナー
カルヴィナー
ミェストスキー・スタディオン・カルヴィナー
4,833
FCスロヴァン・リベレツ
リベレツ
スタディオン・ウ・ニシ
9,900
FKムラダー・ボレスラフ
ムラダー・ボレスラフ
ロコトランス・アレナ
5,000
SKシグマ・オロモウツ
オロモウツ
アンドリュフ・スタディオン
12,483
FCバニーク・オストラヴァ
オストラヴァ
メストスキー・スタディオン
15,123
FCヴィクトリア・プルゼニ
プルゼニ
トゥサン・アレナ
11,700
SKスラヴィア・プラハ
プラハ
シノー・ティップ・アレナ
19,370
1.FCスロヴァーツコ
ウヘルスケー・フラジシュチェ
メストスキー・フォトバロヴィー・スタディオン・ミロスラヴァ・ヴァレンティ
8,000
ACスパルタ・プラハ
プラハ
epetアレナ
18,944
FKテプリツェ
テプリツェ
ナ・スティーナドレヒ
18,221
FCトリニティ・ズリーン
ズリーン
レトナー・スタディオン
5,783
FKパルドゥビツェ
パルドゥビツェ
CFIGアレナ
4,600
スポンサー
1997年、チェコリーグはスポンサーと契約を結ぶようになり、リーグ最初のメインスポンサーは酒などを取り扱うプルゼンスキー・プラズドロイ, a. s. だった。1997-98シーズンから彼らが販売しているガンブリヌス・ビール から名前を取って、リーグの別称をガンブリヌス・リガ とした[ 4] 。2008年には、スポンサー契約が2013-14シーズンまで延長された[ 5] 。
2014年5月、リーグ委員会は賭博や興業を行っているシノトとスポンサー契約を結び、リーグ名もシノト・リガ に変更された[ 6] 。しかし、2016年1月、両者はスポンサー契約を2015-16シーズンいっぱいで打ち切ることを公表した[ 7] 。
2016年7月、2年間のスポンサー契約を、オンライン保険会社のePojisteni.czと結んだ。これに伴い、リーグ名称がePojisteni.czリガ になった。しかし、2017年5月、チェコリーグも管轄していたチェコサッカー協会 の会長のスキャンダルが報じられると、イメージダウンを恐れたePojisteni.czが契約を破棄した[ 8] 。
2016年10月、オンラインベッティング会社フォルトゥナa. s.と6年契約を交わした。2018-19シーズンからはリーグ名称がフォルトゥナ・リガ に改名されることも合わせて発表された[ 9] 。
歴代優勝クラブ・得点王
年度別
クラブ別
2021-22シーズン終了時点
クラブ別の優勝割合
スパルタ・プラハ - 12 (44.4%)
スラヴィア・プラハ - 6 (22.2%)
ヴィクトリア・プルゼニ - 5 (18.5%)
スロヴァン・リベレツ - 3 (11.1%)
バニーク・オストラヴァ - 1 (3.8%)
クラブ
優勝
準優勝
優勝シーズン
スパルタ・プラハ
13
10
1993-94, 1994-95, 1996-97, 1997-98, 1998-99, 1999-00, 2000-01, 2002-03, 2004-05, 2006-07, 2009-10, 2013-14, 2022-23
スラヴィア・プラハ
7
12
1995-96, 2007-08, 2008-09, 2016-17, 2018-19, 2019-20, 2020-21
ヴィクトリア・プルゼニ
6
4
2010-11, 2012-13, 2014-15, 2015-16, 2017-18, 2021-22
SKスラヴィア・プラハ
3
0
2001-02, 2005-06, 2011-12
バニーク・オストラヴァ
1
0
2003-04
シグマ・オロモウツ
0
1
─
テプリツェ
0
1
─
ムラダー・ボレスラフ
0
1
─
ヤブロネツ
0
1
─
通算成績表
2022年8月5日現在
リーグが創設された1993年以降の通算順位表[ 10]
脚注
外部リンク
シーズン クラブ
2022-23シーズン 歴代所属クラブ (活動中) 歴代所属クラブ (解散)
関連大会
チェコのサッカー
チェコサッカー協会 (FAČR) ナショナルチーム
国内リーグ 国内カップ ダービー 関連項目