タケダスポーツ とは、ゼビオホールディングス の完全子会社・ヴィクトリアの社内カンパニー であるネクサスカンパニーにより、北東北 3県を中心に展開している大手スポーツ 用品専門店。
概要
岩手県を拠点にスポーツ用品のリージョナルチェーンとして多店舗展開し、大型店舗を開店する際はテレビコマーシャルや折り込みチラシでは「○○最大級(○○には「岩手県」や「東北」などが入る)」と謳った。
ピーク時の年商は約168億円に達していたが、1990年代 後半以降は、全国資本の競合店(ゼビオ 、スポーツオーソリティ など)の商圏進出を始め、景気悪化や環境の変化(スキー 人口減少など)もあり、業績が低迷。その際には自主再建を検討したものの、再建には多額の資金が必要と判断されたことから、事業再建計画を策定し、整理回収機構 の枠組みを活用することによって、再生支援に8つの金融機関の同意を取り付け、メインバンクであるみちのく銀行 が2007年 に設置した「ふるさと再生ファンド」に合計97億円の債権を売却、同ファンドは債権を回収すると共にタケダスポーツへの出資や経営指導などの支援を行った。
これにより経営再建を図り、店舗網の整理(北海道 撤退など)や広告費の抑制などに取り組む一方、店舗改装やポイントカード刷新などの積極策も実施したが、売上減少に歯止めがかからず、2013年 9月30日 に東京地裁 に民事再生法 の適用を申請、同日付で受理された。負債総額は約54億円。今後は福島県 郡山市 に本社を置くスポーツ用品・衣料品販売大手「ゼビオ 」の支援で再建を目指すとしている[ 1] [ 2] 。同年12月20日、ゼビオがタケダスポーツの全事業を引き継ぐため設立した完全子会社 であるネクサスが同社の事業を取得したと発表した。今後も商号 は変更せず、当面はゼビオとの店舗再編や商品集約は行わない方針としている[ 3] 。その後、ゼビオの完全子会社である株式会社ヴィクトリアがネクサスの全株式を取得したため、ゼビオ(現在のゼビオホールディングス )の孫会社とされた。
経営統合後の2014年 からは、北東北 および山形県 、宮城県 の比較的小規模な、旧・ゼビオスポーツ店舗が、商号と同じ「ネクサス by TakedaSports」 に転換して順次再オープンしている(それまでタケダスポーツの名が入った店舗は宮城県にはなかった)。逆に、紫波町 にあった旧タケダスポーツの大規模店、盛岡南店はゼビオに譲渡され「スーパースポーツゼビオ」に転換している。
2017年 5月1日 、企業としてのネクサスは、ゼビオホールディングス に吸収合併されて解散。同時に、店舗運営事業については、株式会社ヴィクトリアに吸収分割 で承継させ、同社の社内カンパニー である、ネクサスカンパニー(カンパニー本部・盛岡市 青山)が、タケダスポーツとネクサスの両ブランド店舗を運営している[ 4] 。
売上げ
1996年8月期 - 約168億円(ピーク時)。
2006年8月期 - 約81億円。
近年は過去の店舗展開に伴う多額の借入金が負担となっていた。
沿革
旧本社・二戸店
1954年 (昭和29年)4月 - 岩手県二戸郡 福岡町 (現:二戸市 )にてスポーツ用品小売店を創業。
1963年 (昭和38年)3月 - 法人化。
1980年代 後半 - スキーブーム に乗って積極的に出店。
1990年代
前半 - 年間6店舗を開設するなど急速に拡大。
後半 - 競争激化などに伴い、徐々に不採算店舗の廃止。
2003年 (平成15年)
1月 - 経営改善計画を策定して人員削減。
8月期以降 - 3期連続で赤字を計上するなど経営が悪化。
2006年 (平成18年)8月期 - 経営コンサルタントの指導を受け、決算黒字化に成功。
2007年 (平成19年)3月20日 - みちのく銀行 が設置した、「ふるさと再生ファンド」による経営再建を目指す。
2013年 (平成25年)
9月30日 - 東京地裁に民事再生法の適用を申請、同日付で受理。
12月20日 - ゼビオが新たに設立したネクサスがタケダスポーツの全事業を取得。
2017年 (平成29年)5月1日 - ネクサスがゼビオホールディングス に吸収合併され解散。ネクサスの事業については、ゼビオホールディングス子会社であヴィクトリアが、タケダスポーツ青山店の建物の上位フロアに、社内カンパニー であるネクサスカンパニーを設置し、同カンパニーが継承。
店舗
過去に存在した店舗
三沢店…旧:亀屋 三沢店の建物にあった。
八戸店…八戸市中心街の八戸スカイビル (イトーヨーカドー 八戸店・花亀の入居していたビル)の隣にあった。建物は現存する。
弘前駅通店…弘前市駅前三丁目 にあり閉店後はしばらく空ビルであったが、解体され駐車場となっていた。弘前駅通店が営業していた時期には、現在の弘前店の店名が弘前バイパス店であった。
秋田茨島店...現在のイオンタウン茨島アネックスの場所に所在していた。現在の秋田店の開業に先だって閉鎖された。
北上店…北上市柳原町の国道107号線沿いにあった。後に市内藤沢の国道4号線沿いに移転、花北パビリオンとして開店したが、市内北鬼柳の国道107号線沿いのネクサス北上店開店(旧デンコードー 北上店の建物に入居)に伴い花北パビリオンは閉店。なお、旧北上店は地元企業の店舗に、旧花北パビリオンの建物は撤去され更地となっている。
一関店…一関市地主町にあった。後に市内石畑のいわて生協向いに移転したが、市内赤荻の国道342号線沿いにある旧ゼビオスポーツに統合する形で閉店(以後はネクサス一関店として営業)。なお、旧一関店の店舗は現在は100円ショップセリア が営業している。
過去のCM出演者
タケダスポーツのCM 出演者は、イメージキャラクターも務めていた。CMでは一部を除いて「タケダスポォーーーォォォツ! 」と男性がどなるものが使用されている(別バージョンも有り。現在は「ネクサス!」が挿入されている)。現在はイメージキャラクターの出演は行っていない。
ほか
脚注
^ “タケダスポーツが民事再生法の適用を申請” . 日刊スポーツ. (2013年9月30日). http://www.nikkansports.com/general/news/f-gn-tp2-20130930-1197653.html 2013年9月30日 閲覧。
^ “倒産速報(株)タケダスポーツ” . 東京商工リサーチ. (2013年9月30日). オリジナル の2013年9月30日時点におけるアーカイブ。. https://archive.is/20130930131650/http://www.tsr-net.co.jp/news/flash/1241501_1588.html
^ “株式会社タケダスポーツの事業譲受けに関するお知らせ” . ゼビオ株式会社. (2013年12月20日). http://v4.eir-parts.net/v4Contents/View.aspx?cat=tdnet&sid=1113707 2014年4月23日 閲覧。
^ “連結子会社の吸収合併に関するお知らせ” . ゼビオ株式会社. (2017年3月21日). http://v4.eir-parts.net/v4Contents/View.aspx?cat=tdnet&sid=1452355 2018年1月3日 閲覧。
関連項目
アンオリーブ - 青森県 八戸市 のモデル事務所で、かつてはこの場所(ビル)にタケダスポーツ八戸店があった。
TWO-MIX - 「LIVING DAYLIGHTS」「SUMMER PLANET NO.1 '98(BEAT OF DESTINYのC/W)」がタケダスポーツのCMソングとして使われていた。
fuzzy - 2010年4月28日より「ワンピース」がオンエアされている。
外部リンク