セントラル警備保障株式会社(セントラルけいびほしょう、英: CENTRAL SECURITY PATROLS CO., LTD.)は、日本の警備、セキュリティーサービス会社である。セコム、ALSOKに次ぐ業界三大大手でありグループ会社で全国展開している。コーポレーションカラーは緑、略称はCSPである。
概要
1966年(昭和41年)に設立、直後ビートルズ来日公演の際に警備を引き受けた。警備サービス業では業界第3位。「週刊ダイヤモンド」では天下りの多い企業ランキングで第4位にランクインしている。三井業際研究所にかつて所属していたなど過去の経緯から三井グループと親密な企業とされている。三井物産、住友商事、日本貨物鉄道(JRF(JRフレート)・パトロールズという警備部門の研修を請け負う)、東日本旅客鉄道(JR東日本)、日立ビルシステム、ケンウッドなどと提携関係にある。各社本社屋の施設警備も担当している。1972年(昭和47年)の警備業法施行までは警察官の旧型制服に酷似した制服を使用(色が警察の紺に対して茶色)。その後は緑色を基調とした制服だったが2021年にリニューアルしシンプルかつスマートなデザインとなっている。
主な警備先としては東京駅 、バスタ新宿などの東日本旅客鉄道関連施設をはじめ日本テレビタワー、TBS放送センターの放送局や日本経済新聞社、経団連会館ビルなどのオフィスビルがある。
事業に関する概要
施設警備
施設警備においては親密な関係の三井グループの三井物産や住友商事や提携関係の日立ビルシステム、ケンウッドの本社や日本コカ・コーラ株式会社の本社などオフィス系の警備に強い。また、放送局のTBS放送センター、日テレタワーの警備も行っている。
鉄道警備
JR東日本とは提携関係でありJR東日本の持分法適用関連会社である。本社ビルや東京駅、新宿駅どの駅を加え関連施設の新宿ミライナタワーの警備も行っている。JR東日本の警備物件に関してはグループ会社のエスシーエスピーも担当しており駅においては 上野駅 、大宮駅 (埼玉県)、新潟駅を警備している。また、各ターミナル駅において車椅子介助や忘れ物窓口の委託も受けている。
また 東海道新幹線の 全日警 と同様に新幹線車内の警乗も行っている。警乗するのは 東北新幹線の東京駅~仙台駅、盛岡駅、新青森駅 北陸新幹線の東京駅~長野駅 上越新幹線の東京駅~新潟駅の区間である。東京駅から大宮駅までの折り返し乗車もあるので全区間全列車には配置していない。警乗は全てグループ会社が担当しており全区間(東京駅~大宮、新潟、長野、仙台)をエスシーエスピー、新安全警備保障が北陸新幹線のみを長野県交通、東北新幹線(東京駅~仙台駅、盛岡駅、新青森駅)をCSP東北がそれぞれ担当している。
装備としては防刃ベスト着用に特殊警棒と防犯カメラである。腕には駅員が着用しているJR東日本の警戒腕章を着用している。
機械警備
ホームセキュリティにおいてはファミリーガードアイを販売している。JR東日本・東京メトロ・都営地下鉄との共同事業の駅の改札でSuica・PASMOの通過時の行動確認することでの子供見守りサービス「まもレール」も販売している。
ロボット開発
自律走行型警備ロボットの開発をし2022年の販売を予定している。AIによる解析でエレベーターに乗ることもでき長時間の走行も可能である。異常が発生した場合は警備員が持つスマート端末に通知が行くようになっている。2021年6月に日本コカ・コーラ株式会社本社において運用を開始している。
その他
1966年に来日したビートルズの警備を担当した過去がある。これが最初の大仕事であった。その他にも長野オリンピック、伊勢志摩サミット、東京オリンピック等の大規模イベントの警備実績がある。
制服
創業当初は警察に似た制服を着用しており、その後、長らくはCSPのコーポレーションカラーとなる緑色を基調とした制服になった。2021年の創業55周年を記念して制服が3代目にリニューアルしグループ会社統一となった。グループ会社は同じ制服着用だがワッペンのみ自社使用である。サステナブル、環境に保護しており再生化可能な素材の使用となっている。新制服においてはコーポレーションカラーである緑を基調にシンプルでスマートなデザインとなっている。2代目、3代目新制服共に合服を取り入れており冬服の際は制服の長袖にネクタイ着用してブレザーを着るスタイルである。
沿革
- 1966年(昭和41年)3月10日 - 創業者森田健三が東京都中央区銀座西六丁目6番地に、常駐警備を主たる事業目的とするセントラル警備保障株式会社を設立する。
- 1972年(昭和47年)4月19日 - 三井物産と住友商事の共同出資により設立された「日本セントラルシステム」との合弁により、機械警備を主たる事業目的とするセントラル機械警備株式会社(略称、CSK)を設立する。
- 1979年(昭和54年)3月 - セントラル警備保障株式会社はセントラル機械警備株式会社を吸収合併し、存続会社であるセントラル機械警備株式会社はセントラル警備保障株式会社に商号を変更する。
- 1986年(昭和61年)8月 - 社団法人日本証券業協会(東京地区協会)に株式を店頭登録する。
- 1988年(昭和63年)12月 - 東京証券取引所市場第二部に株式を上場する。
- 1992年(平成4年)11月 - セントラル警備保障株式会社を中心に全国の提携警備会社で構成するセントラルセキュリティリーグ(CSL)を発足する。
- 1997年(平成9年)12月18日 - 東日本旅客鉄道(JR東日本)と「業務提携基本契約」を締結する。
- 2004年(平成16年)2月 - 東京証券取引所市場第一部に株式を上場する。
- 2008年(平成20年) - ホームセキュリティーファミリーガードアイを販売開始
- 2021年(令和3年)3月 - 創業55周年を迎える。制服のデザインをリニューアルする。
- 2024年(令和6年)7月1日 - 阪急阪神ハイセキュリティサービスから常駐警備事業を取得。
不祥事
- 2019年(平成31年)4月11日 - 男性警備員が沖縄県与那原町内で酒気を帯びた状態で軽自動車を運転した現行犯で逮捕された[1]。
- 2020年(令和2年)2月21日 - 顧客情報を含むデータを保管したUSBメモリの紛失が判明した。記録情報は顧客76件の企業名称、施設名称、住所、電話番号で、うち個人情報保護法にかかる個人情報は1件である[2]。
- 2021年(令和3年)
主な関連会社
- エスシーエスピー
- CSPビルアンドサービス
- 関西シーエスピー
- 新安全警備保障
- 特別警備保障
- 東亜警備保障
- セントラルエージェンシー
- ジェイアールエフ・パトロールズ
- ワールド警備保障
- トーノーセキュリティ
- CSPほっとサービス
- CSPパーキングサポート
- シーティディネットワークス
主な警備先
など
セントラルセキュリティリーグ
セントラルセキュリティリーグ(Central Security League、CSL)は、セントラル警備保障と全国各地の警備会社が提携し形成するネットワーク[要曖昧さ回避]。支店・営業所がない地域での業務をカバーしている。
CM出演者
- 過去
番組スポンサー
- 現在
- 過去
脚注
出典
外部リンク