スロベニア軍 (スロベニアぐん、スロベニア語 :Slovenska vojska , SAF/SV)は、スロベニア の国軍である。陸海空軍及び防空軍から構成される。
2003年までは徴兵制であったが、現在は廃止。最高指揮官 は同国大統領 、作戦指揮での最高権限は参謀総長 (英語版 ) が担う。
2015年6月現在、最高指揮官は第4代大統領ボルト・パホル 、参謀総長はアンドレイ・オステルマン (スロベニア語版 ) 少将である。
歴史
スロベニアの軍事的歴史は約100年前に遡る。第一次世界大戦 終了後オーストリア・ハンガリー帝国 は崩壊し、スティリア(シュタイアーマルク)公領は、新設されたドイツ・オーストリア、スロベニア人、クロアチア人とセルビア人の国に分割された。スロベニア人の元オーストリア・ハンガリー軍人ルドルフ・マイスター (英語版 ) 少佐は、1918年11月にマリボルの町を解放、スロベニア人・クロアチア人・セルビア人国 であると主張した。ドイツ・オーストリア間の暫定的な部隊による短期間の戦闘の後、現在の境界が確立された。そして、大部分はシチリア公国でスロベニア人と少数民族のドイツ人の間の民族の言語境界に続いた。
現在のスロベニア軍は、1990年創設されたスロベニア地域防衛隊 (英語版 ) (Teritorialna Obramba Republike Slovenije; もしくは Slovene TO)を起源とする。これは全民衆防衛 に基づき駐スロベニアのユーゴスラビア人民軍 を補完する民兵組織として1968年に設立された国防義勇軍、および極秘の第二司令機関たる国防戦術機関(Manevrska struktura narodne zaščite、MSNZ)の融合によって編成されたものである。
既存であり、かつスロベニア特有の旧態依然としたこれらの指揮系統は、1990年以前は時代遅れの装備と少人数の部隊で編成され軽視されていたものだった。それでも、地方義勇兵と同程度の防御体制の構築をとりあえずは可能にした。
1991年6月25日、スロベニアはクロアチア とともに独立を宣言。これを受け、27日ユーゴ軍が侵攻。十日間戦争 の勃発であり、ユーゴスラビア紛争 の幕開けだった。この戦闘を通して、スロベニア防衛隊とスロベニア警察は勢力を拡大した。
1993年、スロベニア軍は、スロベニア地域防衛隊の再編として正式に設立された。
機構
2004年3月、スロベニアは北大西洋条約機構 に加盟した。現在、スロベニア軍はこれまでの国土防衛から国際的安全保障への展開を目指し、大規模な再編を進めている。1993年以後、スロベニア軍は徴兵制と6–7月の一ヶ月のみ訓練を受ける徴集兵に頼っていたが、2003年、政府は徴兵を廃止し、2004年7月、スロベニア軍は志願兵制に基づく精鋭軍にほぼ完全に再編された。2005年現在、徴兵時には約55,000人だった人員は大幅に減らされ、約7,600人の正規兵と約1,700人の予備役が存在する。
三軍
スロベニア軍は、陸軍、海軍、空軍及び防空軍の三軍種から構成され、全てスロベニア国防省の管轄下となる。
統制機構
平和維持活動
現在継続中の活動
終了した活動
脚注
^ “Pahor: Bil je prvi general, ki ga je imenovala slovenska oblast” . スロベニア国営放送 (英語版 ) . (2014年11月23日). http://www.rtvslo.si/slovenija/pahor-bil-je-prvi-general-ki-ga-je-imenovala-slovenska-oblast/351825 2015年6月17日 閲覧。
^ [1]
^ Defence Expenditures of NATO Countries (1985-2009)
関連項目
外部リンク
西ヨーロッパ 東ヨーロッパ 中央ヨーロッパ 南ヨーロッパ 北ヨーロッパ バルト三国 自治領 その他 関連項目
バチカンは国際連合 非加盟。「その他」は国家の承認を得る国が少ない、または無い国であり、国際連合非加盟。国家承認を得た国連非加盟の国と地域の一覧 ・独立主張のある地域一覧 も参照。
1 ウラル山脈以東はアジアに分類されることもある。
2 島嶼部はアジアにも分類され得る。また、隣国のトルコ もヨーロッパに分類され得る。