株式会社ジーエヌアイグループ(英: GNI Group Ltd.)は、東京証券取引所グロース市場に上場している創薬企業。主に中国を拠点に新薬探索・臨床開発から製造、販売まで一貫した事業を行っている[3]。
沿革
- 2001年11月 - 米国法人Gene Networks, Inc.の日本法人として株式会社ジーエヌアイを東京都渋谷区に設立[4]。
- 2001年12月 - 福岡県久留米市の久留米リサーチパーク内に久留米研究ラボを開設[4]。
- 2003年9月 - 米国法人GNI USA Inc.を100%子会社として設立[4]。
- 2003年12月 - 米国法人Gene Networks, Inc.の財産をGNI USA Inc. に移転し、同社は解散[4]。
- 2005年5月 - 中国法人上海ジェノミクス有限公司の持分76.74%を取得[4]。
- 2005年6月 - 本店を東京都港区に移転[4]。
- 2006年2月 - 久留米研究ラボを閉鎖して、福岡県福岡市早良区に「GNI創薬解析センター」を開設[4]。
- 2006年7月 - 中国法人北京コンチネント薬業有限公司の持分12%を取得[4]。
- 2007年5月 - 本店を東京都千代田区に移転[4]。
- 2007年6月 - 中国法人上海ジェノミクス有限公司を100%子会社化する持分追加取得の契約を締結[4]。
- 2007年8月 - マザーズに株式公開[4]。
- 2008年8月 - 「GNI創薬解析センター」を閉鎖し、中国法人上海ジェノミクス有限公司に統合[4]。
- 2008年9月 - 米国法人GNI USA Inc.を清算[4]。
- 2009年6月 - 本店を東京都新宿区に移転[4]。
- 2010年11月 - 中国法人北京コンチネント薬業有限公司の持分を売却[4]。
- 2010年11月 - イーピーエス株式会社との合弁で、中国法人GNI-EPS Pharmaceuticals, Inc.を設立[4]。
- 2011年8月 - 中国法人北京コンチネント薬業有限公司の持分51%(間接保有分11.56%)を取得し子会社化[4]。
- 2012年6月 - 中国法人上海ジェノミクス有限公司の完全子会社として、上海ジェノミクステクノロジー有限公司を設立、連結子会社化[4]。
- 2013年7月 - GNI-EPS Pharmaceuticals, Inc.の親会社として、子会社(中間持株会社)・GNI-EPS(HONG KONG)HOLDINGS LIMITED設立に関する基本合意書をイーピーエス株式会社と締結[4]。
- 2015年1月 - 完全子会社として米国法人GNI USA, Inc.を設立[4]。
- 2015年1月 - 米国法人IriSys, LLCの持分を35%取得し持分法適用関連会社化[4][5]。
- 2017年7月 - IriSys, LLCの持分の一部をEPS Americas, Corp.に譲渡。持分法適用関連会社から除外[6]。
- 2017年7月 - 米国法人Berkeley Advanced Biomaterials LLCの持分70%を取得し子会社化。
- 2018年3月 - 米国にCullgen Inc.を設立。
パイプライン
アイスーリュイ(化合物名:ピルフェニドン)は2016年現在、中国で唯一販売・承認されている特発性肺線維症治療薬[7]。2017年2月に中国の新保険目録に収載された[8]。また、適応症拡大のための治験を中国で行っている。
中国以外の地域では、オーストラリア、ニュージーランド、アセアン諸国、香港、ロシア及び独立国家共同体を含む地域において、AFTファーマシューティカルズと独占的販売契約を結んでおり、2016年5月にマレーシアで登録申請を行った[9]。
2018年6月現在の進捗状況[10]
適応 |
国 |
前臨床 |
第1相 |
第2相 |
第3相 |
新薬承認 |
備考
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特発性肺線維症(IPF) |
中国 |
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新薬承認済み
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放射線性肺炎(RP) |
中国 |
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第3相臨床試験に先行するパイロット試験実施中
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糖尿病腎症(DN) |
中国 |
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第2相臨床試験治験許可承認取得
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結合組織疾患を伴う間質性肺疾患(CTD-ILD)(皮膚筋炎) |
中国 |
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実施中 |
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第3相臨床試験実施中[11]
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結合組織疾患を伴う間質性肺疾患(CTD-ILD)(強皮症) |
中国 |
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実施中 |
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第3相臨床試験実施中[12]
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F351
F351[10](化合物名:ヒドロニドン)は、ピルフェニドン(アイスーリュイ)の誘導体。ピルフェニドンに比べ線維症の減少に強い作用を持つ[13]。B型慢性肝炎に伴う肝線維症の治療薬として、中国で第2相臨床試験[13]、アメリカで第1相臨床試験を実施している[14]。
2018年4月現在の進捗状況[10]
適応 |
国 |
前臨床 |
第1相 |
第2相 |
第3相 |
新薬承認 |
備考
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肝線維症 |
中国 |
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実施中 |
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第2相臨床試験実施中
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慢性肝臓病(CKD) |
中国 |
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肝線維症 |
アメリカ合衆国 |
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実施中 |
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第1相臨床試験実施中[14]
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F573
F573[3](以前はF1013と表記)は、エピセプト(現イミューン・ファーマシューティカルズ)が開発したジペプチド化合物。アジア、オーストラリア、ニュージーランドで開発を行う権利を取得している。2011年7月に上海食品薬品監督管理局に新薬治験許可申請書を提出。
タミバロテン
タミバロテン[3]は、東光薬品工業株式会社が日本において承認を受けた急性前骨髄球性白血病(APL)治療薬。中国における開発などの権利を、2013年にジーエヌアイグループとイーピーエスとの合弁会社であるGNI-EPS (HONG KONG) Holdings Ltd.がイーピーエス株式会社から譲渡。ジーエヌアイグループと東光薬品工業株式会社が臨床試験を行っていた。2015年に臨床試験を早期終了し、輸入薬承認を申請[16]。
2017年11月現在の進捗状況[10]
適応 |
国 |
前臨床 |
第1相 |
第2相 |
第3相 |
新薬承認 |
備考
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急性前骨髄球性白血病(APL) |
中国 |
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輸入薬登録申請提出済み
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フォーム状製剤
酪酸ヒドロコルチゾンの温度により制御されるフォーム状製剤。2015年に治験許可申請書を北京市食品薬品監督管理局に提出[17]。
2017年11月現在の進捗状況[10]
適応 |
国 |
前臨床 |
第1相 |
第2相 |
第3相 |
新薬承認 |
備考
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酪酸ヒドロコルチゾンの温度により制御されるフォーム状製剤 |
中国 |
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治験許可申請 再提出保留中
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関連会社
以下は2019年3月現在のジーエヌアイグループの主な関連会社[18]。パーセントは議決権比率。カッコ内は間接出資を含む。
- GNI Hong Kong Limited (100%、香港) - 持株会社
- GNI Tianjin Limited (100%、中国) - 臨床開発
- 上海ジェノミクス有限公司 (100%、中国)
- 上海ジェノミクス テクノロジー有限公司 (80%、中国) - ゲノム関連試薬
- 上海リーフ国際貿易有限公司 (80%、中国) - ヘルスケア製品の輸入・販売
- Continent Pharmaceuticals Inc. (56%、ケイマン諸島) - 持株会社
- BJContinent Pharmaceuticals Limited (100%、香港) - 持株会社
- 北京コンチネント薬業有限公司 (100%、中国) - 医薬品開発・製造・販売
- Continent Pharmaceuticals U.S., Inc. (100%、アメリカ) - 持株会社
- IriSys, LLC (15%、アメリカ) - 医薬品製造受託及び製剤開発
- GNI USA, Inc. (100%、アメリカ) - 持株会社
- Berkeley Advanced Biomaterials LLC (70%、アメリカ) - 医療機器製造・販売
- Reveal Bioscience, Inc. (6%、アメリカ) - コンピューターによる病理診断
- Cullgen Inc. (54%、アメリカ)
- Cullgen (Shanghai), Inc. (100%、中国) - 新規化合物探索・前臨床開発
脚注・出典
外部リンク