ジャマール・ヒル

ジャマール・ヒル[1]
本名 ジャマール・アレクサンダー・ヒル
(Jamahal Alexander Hill)[2]
生年月日 (1991-05-19) 1991年5月19日(33歳)
出身地 アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
イリノイ州シカゴ
通称 スウィート・ドリームス
(Sweet Dreams)
国籍 アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
身長 193 cm (6 ft 4 in)
体重 93 kg (205 lb)
階級 ライトヘビー級
リーチ 201 cm (79 in)
スタイル 総合格闘技
スタンス サウスポー
拠点 アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
ミシガン州グランドラピッズ
チーム ブラックライオン・ブラジリアン柔術
ランク ブラジリアン柔術 (茶帯)
現役期間 2017年 -
総合格闘技記録
試合数15
勝利12
ノックアウト7
判定5
敗戦2
ノックアウト2
無効試合1
アマチュア総合格闘技記録
試合数1
勝利1
ノックアウト1
敗戦0
その他
総合格闘技記録 - SHERDOG
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ジャマール・ヒルJamahal Hill1991年5月19日 - )は、アメリカ合衆国男性総合格闘家イリノイ州シカゴ出身。ブラックライオン・ブラジリアン柔術所属。元UFC世界ライトヘビー級王者。UFC世界ライトヘビー級ランキング3位[3]

来歴

イリノイ州シカゴで生まれ、12歳の時にミシガン州グランドラピッズに移住する。ダベンポート大学時代にはバスケットボールを経験[4]

総合格闘技

2017年、プロ総合格闘技デビュー。ローカル団体で5戦5勝の戦績を収める。

2019年7月23日、Dana White's Contender Series 21でアレクサンダー・ポペックと対戦し、グラウンドの肘打ち連打で3RTKO勝ちを収め、UFCとの契約権を獲得した[5]

UFC

2020年1月25日、UFC初参戦となったUFC Fight Night: Blaydes vs. dos Santosでダルコ・ストシッチと対戦し、3-0の判定勝ち[6]

2020年5月30日、UFC on ESPN: Woodley vs. Burnsでクリッドソン・アブレウと対戦し、ボディへの左膝蹴りで1RTKO勝ちを収めたが、薬物検査でマリファナの陽性反応が出たため、同年9月3日に裁定がノーコンテストに変更され、6カ月間の出場停止処分と獲得したファイトマネーの内15%の罰金を課せられた[7][8]

2020年12月5日、UFC on ESPN: Hermansson vs. Vettoriでライトヘビー級ランキング15位のオヴィンス・サンプルーと対戦し、スタンドパンチ連打で2RTKO勝ち。この試合はサンプルーがライトヘビー級リミットから1.5ポンド体重超過したため、ファイトマネーの20%をヒルに譲渡して試合が行われた[9]

2021年6月12日、UFC 263でライトヘビー級ランキング14位のポール・クレイグと対戦。クレイグの腕ひしぎ十字固めで左肘を脱臼したが、ヒルがギブアップをしなかったため、三角絞めの体勢から肘打ちと鉄槌を連打されたところでレフェリーが試合をストップし1RTKO負け。キャリア初黒星を喫した[10]

2021年12月4日、UFC on ESPN: Font vs. Aldoでライトヘビー級ランキング13位のジミー・クルートと対戦。開始早々に右フックでダウンを奪い、直後に再び右フックでダウンを奪いパウンドで開始48秒のKO勝ち。パフォーマンス・オブ・ザ・ナイトを受賞した[11]

2022年2月19日、UFC Fight Night: Walker vs. Hillでライトヘビー級ランキング10位のジョニー・ウォーカーと対戦し、右フックでダウンを奪いパウンドで1RKO勝ち。2試合連続のパフォーマンス・オブ・ザ・ナイトを受賞した[12]

2022年8月6日、UFC on ESPN: Santos vs. Hillでライトヘビー級ランキング6位のチアゴ・サントスと対戦。4Rにスタンドパンチ連打で攻勢に立ち、最後はパウンドからグラウンドの肘打ち連打でTKO勝ち。ファイト・オブ・ザ・ナイトを受賞した[13]

UFC世界王座獲得

2023年1月21日、UFC 283のUFC世界ライトヘビー級王座決定戦でライトヘビー級ランキング2位の元UFC世界ライトヘビー級王者グローバー・テイシェイラと対戦。再三にわたり左ハイキックを効かせ、パウンドとスタンドパンチ連打でストップ寸前まで追い詰めるなど終始テイシェイラを圧倒し、3-0の5R判定勝ち。Dana White's Contender Series出身者初となる王座獲得に成功し、ファイト・オブ・ザ・ナイトを受賞した[14]。なお、この試合でUFCライトヘビー級新記録となる1試合における最多有効打撃数「232発」を記録した[15]

UFC世界王座返上

2023年7月13日、バスケットボールをプレイ中にアキレス腱断裂の大怪我を負い長期戦線離脱を余儀なくされたため、ライトヘビー級戦線を停滞させたくないという理由で自ら王座を返上した[16]

2024年4月13日、1年3カ月ぶりの復帰戦UFC 300のUFC世界ライトヘビー級タイトルマッチで王者アレックス・ペレイラに挑戦し、左フックで1RKO負け。王座返り咲きに失敗した[17]

人物・エピソード

  • ニックネームの由来は、アマチュア総合格闘技デビュー前にチームメイトがビヨンセの楽曲「スウィート・ドリームス」(Sweet Dreams、"良い夢を"の意)に因んでつけたもの。その後デビュー戦を42秒でKO勝ちしたため、ノックアウトで相手を眠らせるという意味で定着した[18]
  • クリッドソン・アブレウ戦でTKO勝ち(のちにノーコンテストとなる)した後に、ハリウッド女優のハル・ベリーはヒルのパフォーマンスに感銘を受けUFC代表のダナ・ホワイトに「最高!」とテキストメッセージを送った[19]
  • 既婚者であり、6人の子供がいる。長女はヒルが15歳の時に誕生している[20]

犯罪・トラブル

2023年12月1日、11月27日に自身の兄弟に暴行を加えた家庭内暴力の容疑で起訴された。ヒルは事件翌日の早朝にケント郡刑務所に拘留されたが、同日に保釈された[21]

戦績

総合格闘技 戦績
15 試合 (T)KO 一本 判定 その他 引き分け 無効試合
12 7 0 5 0 0 1
2 2 0 0 0
勝敗 対戦相手 試合結果 大会名 開催年月日
× アレックス・ペレイラ 1R 3:14 KO(左フック→パウンド) UFC 300: Pereira vs. Hill
【UFC世界ライトヘビー級タイトルマッチ】
2024年4月13日
グローバー・テイシェイラ 5分5R終了 判定3-0 UFC 283: Teixeira vs. Hill
【UFC世界ライトヘビー級王座決定戦】
2023年1月21日
チアゴ・サントス 4R 2:31 TKO(グラウンドの肘打ち連打) UFC on ESPN 40: Santos vs. Hill 2022年8月6日
ジョニー・ウォーカー 1R 2:55 KO(右フック→パウンド) UFC Fight Night: Walker vs. Hill 2022年2月19日
ジミー・クルート 1R 0:48 KO(右フック→パウンド) UFC on ESPN 31: Font vs. Aldo 2021年12月4日
× ポール・クレイグ 1R 1:59 TKO(肘打ち連打) UFC 263: Adesanya vs. Vettori 2 2021年6月12日
オヴィンス・サンプルー 2R 3:37 TKO(スタンドパンチ連打) UFC on ESPN 19: Hermansson vs. Vettori 2020年12月5日
クリッドソン・アブレウ ノーコンテスト(薬物検査失格) UFC on ESPN 9: Woodley vs. Burns 2020年5月30日
ダルコ・ストシッチ 5分3R終了 判定3-0 UFC Fight Night: Blaydes vs. dos Santos 2020年1月25日
アレクサンダー・ポペック 3R 0:22 TKO(グラウンドの肘打ち連打) Dana White's Contender Series 21 2019年7月23日
ウィリアム・ヴィンセント 1R終了時 TKO(棄権) Lights Out Championship 2 2019年2月16日
デクアン・タウンゼント 5分5R終了 判定3-0 KnockOut Promotions 62
【KOPライトヘビー級タイトルマッチ】
2018年6月30日
ウィリアム・ヴィンセント 5分3R終了 判定3-0 KnockOut Promotions 61 2018年4月21日
マイク・ジョンソン 1R 4:45 TKO(パウンド) KnockOut Promotions 59 2017年12月16日
アレックス・ダビッドソン 5分3R終了 判定3-0 KnockOut Promotions 58 2017年9月30日

獲得タイトル

表彰

  • UFC パフォーマンス・オブ・ザ・ナイト(2回)
  • UFC ファイト・オブ・ザ・ナイト(2回)

脚注

  1. ^ ジャマール・ヒル UFC 公式サイト
  2. ^ MIXED MARTIAL ARTS SHOW RESULTS DATE: August 6th, 2022 LOCATION: UFC APEX, Las Vegas boxing.nv.gov 2022年8月6日
  3. ^ [1] UFC 公式サイト
  4. ^ Grand Rapids fighter earns UFC contract woodtv.com 2019年7月26日
  5. ^ DWCS 21: Jamahal Hill vs Alexander Poppeck Black Lion Jiu Jitsu 2019年7月23日
  6. ^ Undefeated streak remains intact in big UFC Raleigh debut sportskeeda 2020年1月26日
  7. ^ UFC on ESPN 9 video: Jamahal Hill crushes Klidson Abreu with brutal knee to the body MMA Fighting 2020年5月30日
  8. ^ JAMAHAL HILL SEES WIN OVERTURNED; TIM ELLIOTT, LUIS PENA FACE REDUCED SENTENCES FOR MARIJUANA SHERDOG 2020年9月3日
  9. ^ Jamahal Hill Stops Ovince St Preux – UFC Vegas 16 Results Low Kick MMA 2020年12月5日
  10. ^ UFC 263 results: Paul Craig snaps Jamahal Hill's arm, pummels him until referee steps in MMA Junkie 2021年6月12日
  11. ^ UFC Vegas 44: Jamahal Hill Flatlines Jimmy Crute Cageside Press 2021年12月5日
  12. ^ ‘What on earth’: UFC world goes nuts over ‘scary’ highlight reel KO FOXスポーツ 2022年2月20日
  13. ^ UFC Vegas 59 results: Jamahal Hill overwhelms Thiago Santos for fourth-round knockout win MMA Mania 2022年8月7日
  14. ^ Jamahal Hill Beats Glover Teixeira by Decision in UFC 283 Main Event to Win Title Bleacher Report 2023年1月22日
  15. ^ UFC 283 post-event facts: Jamahal Hill sets striking record in bloody title win MMA Junkie 2023年1月22日
  16. ^ Jamahal Hill Ruptures Achilles, Vacates UFC Light Heavyweight Title Cageside Press 2023年7月14日
  17. ^ UFC 300 live results, updates: Play-by-play of every fight from Las Vegas MMA Junkie 2024年4月13日
  18. ^ Jamahal Hill reveals how Beyonce played a role in coming up with his 'Sweet Dreams' moniker sportskeeda 2023年1月21日
  19. ^ An unbeaten American fighter's knockout win was so impressive that Halle Berry texted the UFC boss Dana White to say "fire!" Insider 2020年5月31日
  20. ^ Jamahal Hill’s Wife, Kids and Family- Here’s Everything You Need to Know About the UFC Star SPORTSMANOR 2022年8月6日
  21. ^ Report: Jamahal Hill arrested, charged with domestic violence for allegedly assaulting brother MMA Fighting 2023年12月1日

関連項目

外部リンク

空位
前タイトル保持者
イリー・プロハースカ
第18代UFC世界ライトヘビー級王者

2023年1月21日 - 2023年7月13日(返上)

空位
次タイトル獲得者
アレックス・ペレイラ