クリスチャン・マクブライド (左)と談笑(2007年)
ジミー・ヒース (Jimmy Heath 、1926年 10月25日 [ 1] - 2020年 1月19日 )は、アメリカ合衆国 のジャズ ・サクソフォーン 奏者、作曲家 、アレンジャー 。あだ名は「リトル・バード (Little Bird )」。ベース のパーシー・ヒース 、ドラム のアルバート・ヒース は兄弟。ジェームズ・エムトゥーメ の父にあたる[ 2] 。
略歴
パーシー・ヒース(左)とジミー(1977年)
元はアルト・サクソフォーンを吹いていたが、1940年代後半にチャーリー・パーカー がハワード・マギー やディジー・ガレスピー と演奏しているのを聴き、テナーに変えた。それ故、「リトル・バード」と呼ばれるようになった[ 1] 。
1959年にジョン・コルトレーン に替わりマイルス・デイヴィス ・バンドに短期間参加。ケニー・ドーハム やギル・エヴァンス とも共演。[ 1] [ 3]
1960年代にはミルト・ジャクソン やアート・ファーマー とよく共演[ 1] 。
1975年、兄弟でザ・ヒース・ブラザーズ を組み、ピアノのスタンリー・カウエル も参加した[ 1] 。
1956年にチェット・ベイカー とアート・ペッパー のアルバム『プレイボーイズ (Playboys )』では、曲の大半を作曲した[ 1] 。
1980年代に、ニューヨーク市立大学クイーンズ校 の音楽学部の教授に就任。20年以上教えた。ドナルド・バード などを招聘した[ 4]
[ 3] [ 3] [ 5] 。
米ジョージア州ローガンビルで、老衰のために亡くなった[ 6] 。
人物・家族
友人のマイルス・デイヴィス は自伝『完本マイルス・デイヴィス自叙伝』(中山康樹 訳)(p236)で1952年 をふりかえる。
「ジミーは小さな足をしていたが、いつも格好良い靴を履いて粋な服を着ていた。ヒース兄弟は音楽一家で、しかも母親が大変な料理上手だったから、ヒース家にはいつも、たくさんのミュージシャンがたむろしていた。ジミーはビッグ・バンド を持っていて、そこにはジョン・コルトレーン も入っていた。奴らはヒップ で、演奏もすごい、すばらしい連中だった」。
楽曲
出演
ヒースは1991年、コルトレーン の伝記 ドキュメンタリー 『ジョン・コルトレーンの世界 』に出演し、コルトレーンに関し多くのことを語った。
ディスコグラフィ
リーダー・アルバム
『ザ・サンパー』 - The Thumper (1959年、Riverside)
『リアリー・ビッグ!』 - Really Big! (1960年、Riverside)
『ザ・クォータ』 - The Quota (1961年、Riverside)
『トリプル・スレット』 - Triple Threat (1962年、Riverside)
『スワンプ・シード』 - Swamp Seed (1963年、Riverside)
Fast Company (1964年、Milestone)
Nice People (1964年、Original Jazz Classics)
『オン・ザ・トレイル』 - On the Trail (1964年、Riverside)
Jam Gems: Live at the Left Bank (1965年、Label M) ※with フレディ・ハバード
『ギャップ・シーラー』 - The Gap Sealer (1972年、Cobblestone) ※『Jimmy』(Muse)として再発あり
Love and Understanding (1973年、Muse)
The Time and the Place (1974年、Landmark)
『ピクチャー・オブ・ヒース』 - Picture of Heath (1975年、Xanadu)
『ニュー・ピクチャー』 - New Picture (1985年、Landmark)
『ピアー・プレジャー』 - Peer Pleasure (1987年、Landmark)
You've Changed (1991年、SteepleChase)
『リトル・マン・ビッグ・バンド』 - Little Man Big Band (1992年、Verve)
You or Me (1995年、SteepleChase)
Turn Up the Heath (2006年、Planet Arts)
Endless Search (2010年、Origin)
Our Jazz Family (2012年、JZAZ Records)
Togetherness:Live at the Blue Note (2014年、Jazz Legacy Productions)
My Ideal (2014年、Jazz Elite S.P.) ※デジタル
Love Letter (2020年、Impulse!)
ザ・ヒース・ブラザーズ
『マーチン・オン!』 - Marchin' On! (1975年、Strata-East)
『パッシング・スルー…』 - Passin' Thru (1978年、Columbia)
Live at the Public Theatre (1979年、Columbia)
In Motion (1979年、Columbia)
Expressions of Life (1980年、Columbia)
『ブラザリィ・ラヴ』 - Brotherly Love (1981年、Antilles)
Brothers and Others (1981年、Antilles)
As We Were Saying (1997年、Concord)
Jazz Family (1998年、Concord)
Endurance (2009年、Jazz Legacy Productions)
参加アルバム
ハワード・マギー : 『ハワード・マギー&ミルト・ジャクソン』 - The Howard McGhee Sextet with Milt Jackson (1948年)
ブルー・ミッチェル : 『ブルー・ソウル』 - Blue Soul (1959年、Riverside)
ジュリアン・プリースター : 『キープ・スウィンギン』 - Keep Swingin' (1960年、Riverside)
サム・ジョーンズ : 『ザ・ソウル・ソサエティ』 - The Soul Society (1960年、Riverside)
ナット・アダレイ : That's Right! (1960年、Riverside)
ケニー・ドーハム : 『ショウボート』 - Showboat (1960年、Time)
エルモ・ホープ : 『ホームカミング!』 - Homecoming! (1961年、Riverside)
ブルー・ミッチェル : 『ア・シュア・シング』 - A Sure Thing (1962年、Riverside)
カーティス・フラー : 『ソウル・トロンボーン』 - Soul Trombone (1962年、Impulse!)
ミルト・ジャクソン : 『ビッグ・バグス』 - Big Bags (1962年、Riverside)
ミルト・ジャクソン : 『インヴィテーション』 - Invitation (1962年、Riverside)
ポニー・ポインデクスター : 『ポニーズ・エクスプレス』 - Pony's Express (1962年)
ミルト・ジャクソン : 『ステイトメンツ』 - Statements (1962年、Impulse!)
ミルト・ジャクソン : 『ミルト・ジャクソン・アット・ザ・ヴィレッジ・ゲイト』 - Milt Jackson Quintet Live at the Village Gate (1963年、Riverside)
ミルト・ジャクソン : 『ヴァイブレイションズ』 - Vibrations (1964年、Atlantic)
ミルト・ジャクソン : 『ジャズ・ン・サンバ』 - Jazz 'n' Samba (1964年、Impulse!)
ミルト・ジャクソン : 『イン・ア・ニュー・セッティング』 - In a New Setting (1964年、Limelight)
ミルト・ジャクソン : 『モンタレー・ミスト』 - Ray Brown / Milt Jackson (1965年、Verve) ※with レイ・ブラウン
ドナルド・バード : 『アップ・ウィズ・ドナルド・バード』 - Up with Donald Byrd (1965年、Verve)
カル・ジェイダー : 『ソウル・ソース』 - Soul Sauce (1965年、Verve)
ミルト・ジャクソン : 『ボーン・フリー』 - Born Free (1966年、Limelight)
アルバート・ヒース : 『カワイダ』 - Kawaida (1969年、O'Be) ※with エド・ブラックウェル 、ハービー・ハンコック 、バスター・ウィリアムス 、ジェームズ・エムトゥーメ
ハービー・マン : Big Boss Mann (1970年)
チャールズ・アーランド : Black Drops (1970年、Prestige)
カーティス・フラー : 『スモーキン 』 - Smokin' (1972年、Mainstream)
ドン・パターソン : These Are Soulful Days (1972年、Muse)
レッド・ガーランド : 『ザ・クオータ』 - The Quota (1974年)
ミルト・ジャクソン : 『オリンガ』 - Olinga (1974年、CTI)
スタンリー・カウエル : 『リジェネレーション』 - Regeneration (1976年)
コンティニュアム : 『マッド・アバウト・タッド (タッド・ダメロン に捧ぐ)』 - Mad About Tadd (1980年、Palo Alto)[ 7]
モダン・ジャズ・カルテット : 『結成40周年記念』 - MJQ & Friends: A 40th Anniversary Celebration (1994年、Atlantic)
ナンシー・ウィルソン : 『ターンド・トゥ・ブルー』 - Turned to Blue (2006年)
脚注
^ a b c d e f Allmusic biography
^ National Endowment for the Arts . “NEA Jazz Masters: Jimmy Heath ”. National Endowment for the Arts. 2012年3月20日時点のオリジナル よりアーカイブ。2010年7月20日 閲覧。
^ a b c Friedwald, Will (July 19, 2010). “A Jazz Colossus Steps Out” . The Wall Street Journal (New York: Dow Jones & Co. ). ISSN 0099-9660 . http://online.wsj.com/article/SB10001424052748704518904575366003370572496.html?KEYWORDS=jimmy+heath July 20, 2010 閲覧。
^ Berman, Eleanor. "The jazz of Queens encompasses music royalty" , Pittsburgh Post-Gazette , January 1, 2006. Accessed October 1, 2009. "When the trolley tour proceeds, Mr. Knight points out the nearby Dorie Miller Houses, a co-op apartment complex in Corona where Clark Terry and Cannonball and Nat Adderley lived and where saxophonist Jimmy Heath still resides."
^ CUNY.edu
^ "ジャズ・サックス奏者のジミー・ヒース(Jimmy Heath)が死去" Jazz 2.0 2020年1月21日
^ Allmusic review
外部リンク