ジェイ・マキナニー (2010)
ジェイ・マキナニー (Jay McInerney , 1955年 1月13日 - )は、アメリカ の小説家 。本名ジョン・バレット・マキナニー・ジュニア (John Barrett McInerney Jr. )。
人物
コネチカット州 ハートフォード 生まれ。ウィリアムズ大学 を卒業して地方紙の記者となり、その後プリンストン大学 から英語を教える奨学金をもらって、日本に渡り2年間を過ごす。アメリカに戻ってからは「ニューヨーカー 」の校正係に就くも10カ月で退社し、ランダムハウス 社で編集アルバイトとして持ち込み原稿を読む係をしていた。そこでレイモンド・カーヴァー と知り合いになり、彼が創作を教えているシラキュース大学 に来ないかと誘われ、同大学から若い無名作家に出されるフェローシップを受け、カーヴァーのもとで学ぶことになる。
その後、短編小説『午前6時、いま君のいる場所』を書きあげ、これが「パリス・レビュー 」に発表された。この短編をもとに書き下ろした長編小説デビュー作『ブライト・ライツ、ビッグ・シティ』がベストセラーとなり、その文体の素晴らしさから「'80年代のサリンジャー 」「新しい時代のフィリップ・ロス 」と呼ばれ、話題になった。
『ブライト・ライツ、ビッグ・シティ』は、タマ・ジャノウィッツ の『ニューヨークの奴隷たち』やブレット・イーストン・エリス の『レス・ザン・ゼロ 』と同時期に発表された。エリスと並べて語られることが多く、彼らの世代の小説家は「ニュー・ロスト・ジェネレーション(New Lost Generation)」(あらかじめ失われた世代)と呼ばれた。
日本では、『ブライト・ライツ、ビッグ・シティ』が高橋源一郎 の翻訳で出版されベストセラーとなった。
現在の妻は4番目の妻で、ウィリアム・ランドルフ・ハースト の孫娘のアン・ハーストである。
著書
小説
ノンフィクション
(Bacchus and Me: Adventures in the Wine Cellar 2000年)
(A Hedonist in the Cellar: Adventures in Wine 2006年)
(The Juice: Vinous Veritas 2012年)
その他の日本語訳作品
短編小説
「リアル・タッド・アラガッシュ」(「THIS」 1986年夏号 収録)
「午前6時、いま君のいる場所」(It's Six A.M. Do You Know Where You Are? 、駒沢としき 訳 「SWITCH 」 1987年6月 Vol.5 No.3 扶桑社 収録)
「囚人たちの医者」(Con Doctor 、竹迫仁子 訳 『アメリカミステリ傑作選2000』DHC 1999年 収録)
エッセイ
「レイモンド・カーヴァー、その静かな、小さな声」(A Still, Small Voice 、村上春樹 訳 『THE COMPLETE WORKS OF RAYMOND CARVER 3 大聖堂』中央公論新社 1990年 収録。後に『私たちの隣人、レイモンド・カーヴァー』中央公論新社 2009年 に転載)
映画脚本
出演
テレビドラマ
ドキュメンタリー映画