『サウダーデ』は、1980年11月21日にリリースされた久保田早紀(現・久米小百合)の3枚目のアルバム。
概要
A面の5曲はポルトガルのリスボンで録音が行われており、デビューシングル「異邦人」と同様の「異国ロマン」テイストな楽曲となっている[2]。「異邦人」はアコースティックバージョンとなっており、既存アレンジとは全く印象が異なる[2]。「アルファマの娘」、「4月25日橋」はリスボンの名所を舞台としている[2]。
B面の5曲は東京で録音が行われており、A面と違ってニューミュージック路線の楽曲である[2]。
製作の経緯
「異国ロマン」とでもいうべき雰囲気が漂うデビューシングル「異邦人」、デビューアルバム『夢がたり』は大ヒットとなったが、「異国ロマン」路線を継承したセカンドシングル「25時」、セカンドアルバム『天界』は大きく売り上げを落した[2]。楽曲の完成度には1作目と遜色ないものの、「二番煎じ」に思われたためだと考えられる[2]。サードシングル「九月の色」は、異国ロマン路線からメランコリーな歌謡曲ふうになった楽曲であったが、久保田の特徴が失われたと思われたのか、これも売り上げは低迷した[2]。
久保田自身の著書『ふたりの異邦人』によれば、ポルトガル録音はレコード会社からの提案であり、「エキゾチックな旅路線の “完結盤” を、ファドの故郷で制作しよう」とスタッフから発案されたものである[2]。
A面とB面の方向性の違いは、久保田自身が「異国ロマン」路線にケジメを付けつつも、今後の音楽の方向性を探っていたようで、4枚目のシングル「オレンジ・エアメール・スペシャル」の明るく、生き生きとした楽曲へとつながっていく[2]。
収録曲
全作曲:久保田早紀/編曲:萩田光雄(特記以外)
SIDE A
- 異邦人 (4分57秒)
- アルファマの娘 (2分58秒)
- トマト売りの歌 (2分43秒)
- 18の祭り (2分44秒)
- 4月25日橋 (4分0秒)
SIDE B
- サウダーデ (5分0秒)
- 九月の色 (3分52秒)
- 憧憬 (4分5秒)
- 真夜中の散歩 (4分27秒)
- ビギニング (4分52秒)
発売履歴
発売日
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レーベル
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規格
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規格品番
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備考
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1980年11月21日
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CBSソニー
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LP
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27AH 1148
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1980年11月21日
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CBSソニー
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CA
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27KH 920
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1990年9月15日
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CBSソニー
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CD
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SRCL-2094
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CD選書シリーズ。
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2007年5月9日
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GT Music
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CD
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MHCL 1065
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2007年リマスター版、紙ジャケット仕様。
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2013年4月10日
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GT Music
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Blu-spec CD2
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MHCL 30144
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名盤復刻シリーズ、2013年リマスター版。
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2020年1月31日
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Sony Music Shop
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Blu-spec CD2
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DQCL-772[注釈 1]
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2019年リマスター版、紙ジャケット仕様。
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脚注
注釈
- ^ 久保田早紀デビュー40周年アニヴァーサリーBOX「SAKI KUBOTA PREMIUM」のDisc3に収録。
出典
関連項目
外部リンク
- ソニー・ミュージックエンタテインメントによる紹介ページ