クラウス・シュミット(Klaus Schmidt、1967年10月21日 - )は、オーストリアのシュタイアーマルク州・グラーツ出身のサッカー指導者。
監督経歴
1997年にカプフェンベルガーSVのユース監督として指導者キャリアをスタート。1999年に当時オーストリア・ブンデスリーガ1部に所属していたグラーツァーAKのコーチに就任。オーストリア・ブンデスリーガ1部における優勝1回、準優勝1回、オーストリア・カップ優勝3回と同クラブの黄金期を支えた。国際舞台では合計50試合のUEFAカップ及びUEFAチャンピオンズリーグ最終予選に出場。リヴァプールFC(1-0)やRCDエスパニョール(1-0)を破り、アヤックス・アムステルダム(1-1)と引き分けるなど好結果を残した[1]。
2007年に同リーグに属するSKアウストリア・ケルンテンのコーチに就任。半年後に監督就任の要請を受けオーストリア・ブンデスリーガ1部における監督デビューを果たす。
2009年、アラビアン・ガルフ・リーグに所属するアラブ首長国連邦(UAE)のアル・ワフダ・アブダビと契約。国内リーグでの優勝とAFCチャンピオンズリーグへの出場を果たす。2010年7月からはヨーゼフ・ヒッケルスベルガー代表監督の下でバーレーン代表のヘッドコーチを務める。その後アル・ワフダ・アブダビに復帰しUAEプレジデントカップで準優勝の結果を残す[2]。
2010年12月8日から12月18日にかけてアラブ首長国連邦(UAE)で開催された第7回目のFIFAクラブワールドカップでは2009-10シーズンのCONCACAFチャンピオンズリーグ優勝チームであるメキシコのCFパチューカと5位決定戦で対戦、PK戦の末敗退する(2-2, PK戦:2-4)[3]。
母国オーストリアに帰国後はカプフェンベルガーSVのアカデミーダイレクターやオーストリアU21代表のコーチを歴任し、2012年にカプフェンベルガーSVの監督に就任。降格危機にあったチームを立て直し、リーグ後期では3位の好結果を残しリーグ残留を果たす。2014年にSVアウストリア・ザルツブルクの監督に就任[4]。リーグ首位を走るものの、シーズン途中から名門FCヴァッカー・インスブルックを監督として率いることになる[5]。降格危機にあったチームを残留に導き[6][7]、2シーズン目にはリーグ3位の結果を残す[8]。
2016年10月、FCブラウ・ヴァイス・リンツの監督に就任。就任当時最下位であった順位を7位にまで引き上げる。シーズン終了後にSCRアルタッハの監督に就任。オーストリア・ブンデスリーガ1部での最終順位表は8位。UEFAヨーロッパリーグでは当時久保裕也がプレーしていたベルギーのKAAヘントと対戦、1勝1分(3-1, 1-1)の結果で同クラブを破り次ラウンドに進出した[9][10]。
2018-19シーズンは同じくオーストリア・ブンデスリーガ1部に属するSVマッテルスブルクを率いてUEFAヨーロッパリーグ出場権プレーオフに進出するものの、SKラピード・ウィーンに0-2で敗れた[11]。
2019年にオーストリア・ブンデスリーガ1部に所属するFCアドミラ・ヴァッカー・メードリングの監督に就任。2020年1月に同クラブの新経営陣がFCバイエルン・ミュンヘンやVfLヴォルフスブルクで監督を務めたフェリックス・マガトを新グローバルスポーツダイレクター(Global Sports Director)として招聘。新体制の下、監督やコーチングスタッフを含むスタッフ総入れ替えが行われ、2020年2月にクラブを退団することになった[12][13]。
フェリックス・マガト招聘後、結果は改悪しチームは2部降格の危機に至る。2021年4月、リーグ戦残り5試合となった時点でクラブ経営陣はフェリックス・マガトとマガトが招聘した監督やコーチングスタッフを全員解任し、再びクラウス・シュミットを呼び戻す。それまでリーグ戦で5勝5分17敗の結果で自信を失っていたチームを短期間で立て直し、残り5試合で僅か1敗という好結果で残留を決めた。チームは監督続投を望んだが、シュミット招聘前に既にクラブ経営陣がアンドレアス・ヘルツォークと2021-22シーズンからの監督契約を交わしていたため、シュミットは2021年6月30日でクラブを退団することになった[14][15]。
2020年3月にオーストリア・ブンデスリーガ1部で降格危機に至っていたTSVハルトベルクの監督に就任[16]。失点が多くそれまで4連敗中であったチームの守備を立て直し、残り10試合で僅か3敗の好結果で最終節に1部残留に導いた[17]。
人物
タイトル
指導者時代
- グラーツァーAK
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- SCヴィーナー・ノイシュタット
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- アル・ワフダ・アブダビ
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脚注
外部リンク