ギジェルモ・マルティネス(Guillermo Martínez、1962年7月29日 - )は、アルゼンチンの小説家、推理作家、数学者。アルゼンチンのバイアブランカ生まれ。ブエノスアイレス在住。2003年に発表した長編小説『オックスフォード連続殺人』は日本語を含む35の言語に翻訳されている[1]。
略歴
1984年、スール大学(es:Universidad Nacional del Sur)数学科卒業。その後、数理論理学の博士号を取得し、国家科学技術研究会議(es:Consejo Nacional de Investigaciones Científicas y Técnicas)の奨学生としてオックスフォードに2年間留学した。
1989年、短編集『巨大な地獄』(Infierno grande)を刊行。1993年には、初の長編小説『ロデレールについて』(Acerca de Roderer)を刊行。2003年に刊行した長編小説『見えざる犯罪』(Crímenes imperceptibles、日本刊行時のタイトル:オックスフォード連続殺人)はアルゼンチン・プラネタ賞を受賞し、日本語を含む35の言語に翻訳されている。またこの作品は2008年にはスペインの映画監督アレックス・デ・ラ・イグレシアにより『オックスフォード連続殺人』(スペイン語:Los crímenes de Oxford、英語:The Oxford Murders)のタイトルで映画化された。
日本では小説『オックスフォード連続殺人』は、『2007本格ミステリ・ベスト10』(2006年12月、原書房)の海外本格ミステリ・ランキングで4位となった。
日本語訳作品
著作リスト
アルゼンチンで刊行、スペイン語。
長編小説
- Acerca de Roderer (1993)(ロデレールについて)
- La mujer del maestro (1998)
- Crímenes imperceptibles (2003)(見えざる犯罪(オックスフォード連続殺人))
- La muerte lenta de Luciana B. (2007) (ルシアナ・Bの緩慢なる死)
短編集
- Infierno grande (1989)(巨大な地獄) - 表題作は1988年、芸術財団賞一等賞
その他
- Borges y la matemática (2003) (ボルヘスと数学) - 文芸批評
- La fórmula de la inmortalidad (2005) (不死の公式) - 文芸批評
- Gödel (para todos) (2009) (ゲーデル (for all)) - ゲーデルの不完全性定理の解説書
脚注
参考文献
- 千街晶之「〈解説〉地球の反対側からの挑戦状」(ギジェルモ・マルティネス『オックスフォード連続殺人』(2006年1月、扶桑社)の解説)(未訳の小説の日本語タイトルはこれに従った)
関連項目
外部リンク