キルスウィッチ・エンゲイジ (Killswitch Engage) は、アメリカ合衆国 出身のメタルコア バンド。バンドの略称は「KSE 」。
略歴
ハワード・ジョーンズ(Vo)在籍時 (2007年)
ジェシー・リーチ(Vo) 2016年
アダム・デュトキエヴィッチ(G) 2016年
ジョエル・ストレッツェル(G) 2016年
マイク・ダントニオ(B) 2016年
ジャスティン・フォリー(Ds) 2016年
全ての始まりは1999年 、元Overcast でベーシストのマイク・ダントニオと元Aftershock でギタリストのアダム・デュトキエヴィッチの出会いであった。アダムは同じく元Aftershockのギタリスト、ジョエル・ストレッツェルを誘い、また、ジェシー・デイヴィッド・リーチ(元Corrin /Nothing Stays Gold )をヴォーカルとして迎え、アダムがドラムを叩くという形でキルスウィッチ・エンゲイジは誕生した。
2000年 、Ferret Recordsから1stアルバム、『Killswitch Engage』をリリース。
2001年 、Roadrunner Recordsと契約。契約と同時期にアダムがギターに復帰。後任ドラマーとして元Aftershockのトム・ゴメスを起用。5人編成となる。
2002年 、2ndアルバム『Alive or Just Breathing』発表。英Kerrang!誌において最高5Kの評価を獲得。米CMJラウド・ロック・チャートにおいては4週連続1位を獲得。この間、Converge 、Hopesfall などのポスト・ハードコア マスコア のバンドとツアーをする一方で、In Flames やSoilwork といった北欧のメロディックデスメタルバンドともツアーをこなしていた。
しかしアルバム発売直後、ヴォーカルのジェシーが脱退を表明。Blood Has Been Shed のヴォーカル、ハワード・ジョーンズを後任として迎える。その後メタル/ハードコアの祭典、Hellfest に参加し、それを皮切りにヨーロッパツアーをこなし、そして日本で行われたBEAST FEAST 2002 に参加。
2003年 、来日しExtreme the DOJO vol.6に参加。世界的に有名なヘヴィ・ミュージックフェスティバル、Ozzfest にも参加した。Ozzfest参加後、ドラマーのトムが脱退。ハワードのバンドメイトで、Blood Has Been Shedのドラマーのジャスティン・フォリーが加入。
2004年 、3rdアルバム、『The End of Heartache』発表。25万枚以上のセールスを記録。オーストラリアでは5月17日付のトップ40チャートに初登場し、同国でAnthrax と共にツアーを敢行。また、3rdアルバムの楽曲が映画『バイオハザードII アポカリプス 』のサウンドトラック に収録され、第47回グラミー賞 においてBest Metal Performanceカテゴリにノミネートされた。
2005年 、Ozzfestに参加。バンド初のDVD、『(Set This) World Ablaze』リリース。7月25日にマサチューセッツ州 ウースター でのライヴ の模様が収録されている。
そして再び来日し日本で行われたTASTE OF CHAOS TOURに参加。
2006年 10月に日本のヘヴィメタル・フェスティバル「LOUD PARK 06 」へ出演した。そして11月に待望の新作『As Daylight Dies』を日本で先行発売。
2008年 6月にバンドとしては初の単独来日が決定し東京、大阪、名古屋3都市で公演を行った。 同年、米国 プロレス団体WWE の入場曲集アルバム「WWE WRECKLESS INTENT 」に「This Fire」を提供。
2009年 、2作目のセルフタイトルとなる5thアルバム『Killswitch Engage』を発表。
2010年 、ヴォーカルのハワード・ジョーンズが個人的な理由からツアーを抜け、代役としてオール・ザット・リメインズ のヴォーカル、フィリップ・ラボンテや元ヴォーカルのジェシー・リーチが担当した。その後ハワードは復帰。
2012年 、ヴォーカルのハワードが脱退することを発表した。ファン宛のハワードの声明によると、糖尿病 の治療に専念するための脱退で、メンバーとの関係は良好なままである。2月、旧ヴォーカルのジェシー・リーチの復帰を発表[ 4] 。
2013年 4月に6thアルバム『Disarm the descent』を発表。7月に行われるFUJI ROCK FESTIVAL に出演。これはジェシー・リーチ加入での初来日となった。
2014年 4月にヘッドライニングツアーで来日。東京、大阪、名古屋、広島、福岡で公演を行った。
2016年 3月、7thアルバム『Incarnate』を発表[ 5] 。
2019年8月、8thアルバム『Atonement』を発表。アディショナルボーカルとしてハワード・ジョーンズが参加している。
特徴
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バンドの構成はヴォーカル 、ギターx 2、ベース 、ドラムス の5人から成る。メロディックデスメタル とハードコア の双方から影響を受けた攻撃的かつ叙情的なメロディー と咆哮のような、時には美しく歌い上げる迫力あるヴォーカルが特徴である。作曲は主に元ドラマー、現ギタリストのアダム・デュトキエヴィッチが行っている。また、各メンバーの演奏技術と音楽センスが非常に優れている事でも若者を中心に人気を誇る。
シャドウズ・フォール 、オール・ザット・リメインズ と共にメタルコア というジャンルの草分け的存在であり、他の新世代ヘヴィメタルバンドに限らず、ソイルワーク 、イン・フレイムス 、アーチ・エネミー といった先輩にあたるバンドにも多大な影響を与えている反面、比べられることやファンから批判されることも多い。
メンバー
ジェシー・デイヴィッド・リーチ (Jesse David Leach) - ボーカル (1999-2002, 2012- )
恋人との結婚が理由で脱退したがメンバーとの関係は良好であった。ハワード離脱時に一時期代役を務めた。脱退後はピートと共にSEEMLESS 、およびThe Empire Shall Fall というそれぞれのバンドで活動していた。
彼の独特の強いカリスマ性と存在感、他ミュージシャンから「まるで聖書のようだ」と言われている個性的な作詞や感情溢れる歌唱スタイルから、後任のハワードが在籍していた時期でもジェシーを「ベスト・シンガー」と支持しているファンが多い。2012年、糖尿病を患ったハワードに代わって正式にバンドに復帰。
アダム・デュトキエヴィッチ (Adam Dutkiewicz) - ギター /元ドラムス (1999- )
バークリー音楽大学 で音楽制作とエンジニアリングについて学んだ[ 6] 。
プロデューサーとしても活動しており、キルスウィッチ・エンゲイジの作品はもとよりオール・ザット・リメインズ の『The Fall of Ideals』や、アンダーオース の『Define the Great Line』なども彼のプロデュース作品である。様々なミュージシャンやバンドと交友関係がある。DVDでは酒好きでクレイジーな性格がうかがえる。
キャパリソン PLM-3、ポール・リード・スミス Custom 22、EVH Wolfgangを経て、現在はキャパリソンに回帰している。[ 7]
ジョエル・ストレッツェル (Joel Stroetzel) - ギター (1999- )
高校時代にはジャズ バンドを組んでいた。彼の両親はバンドの結成当時からメンバーをサポートしており、メンバーも「良き理解者」と感謝している。
キャパリソン社製のギターを主に使用。現在、使用している同社製のシグネイチャーモデルは日本国内でも販売されている。
マイク・ダントニオ (Mike D'Antonio) - ベース (1999- )
ベーシストの他、グラフィック・アーティストとして働いていた経験がある。自身のバンドの作品のジャケットのデザインを担当している以外に、他バンドのアルバムのジャケットのデザインをした経験もある。
彼が愛用しているアイバニーズ 社製のシグネイチャーモデルのベース“MDB1 ”は日本国内でも販売されている。このベースには彼が自らデザインしたメドゥーサ のグラフィックが描かれ、ピック弾きで演奏している。
KSEでの活動の他に2006年 からOvercast での活動を再開している。ライブパフォーマンスは激しいが、母親想いのベジタリアンで優しい人柄である。
旧メンバー
ハワード・ジョーンズ (Howard Jones) - ボーカル (2002–2012)
ジャスティンと共にBlood Has Been Shed でも活動中。幅広い声域を持っており、パワフルなデスヴォイスやクリーンなコーラス等を曲によって使い分けていた。また、ライヴでの安定感も素晴らしいものがあった。糖尿病を患ったため、2012年1月5日脱退。現在はDevil You Know (2017年、バンド名をLight The Torch へ改名[ 8] )やSION [ 9] で活動中。
ピート・コルテス (Pete Cortese) - ギター (2000–2001)
元Overcast のギタリスト。脱退後はジェシーと共にSEEMLESS というバンドで活動していた。その他には、2006年から現メンバーのマイクと共にOvercast での活動を再開した。
トム・ゴメス (Tom Gomes) - ドラムス (2002–2003)
ディスコグラフィー
アルバム
年
タイトル
アルバム詳細
チャート最高位
認定
US [ 10]
AUS [ 11]
AUT [ 12]
CAN[ 13]
FIN [ 14]
GER [ 15]
IRE[ 16]
NZ [ 17]
SWI [ 18]
UK [ 19]
2000
Killswitch Engage
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—
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—
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2002
Alive or Just Breathing
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—
—
122
2004
The End of Heartache
発売日: 2004年5月11日[ 24]
レーベル: Roadrunner
フォーマット: CD, LP , digital download
21
39
—
—
—
42
64
—
—
40
2006
As Daylight Dies
発売日: 2006年11月21日[ 26]
レーベル: Roadrunner
フォーマット: CD, LP, digital download
全米売上: 50万枚[ 27]
32
29
68
40
—
62
—
—
—
64
2009
Killswitch Engage
発売日: 2009年6月30日[ 29]
レーベル: Roadrunner
フォーマット: CD, LP, digital download
全米売上: 5.8万枚[ 30]
7
12
36
11
15
27
80
24
51
29
2013
Disarm the Descent
発売日: 2013年4月2日[ 31]
レーベル: Roadrunner
フォーマット: CD, LP, digital download
全米売上: 15.8万枚[ 32]
7
6
15
6
8
12
96
17
23
15
2016
Incarnate
発売日: 2016年3月11日[ 33]
レーベル: Roadrunner
フォーマット: CD, LP, digital download
全米売上: 3.3万枚[ 34]
6
5
10
4
14
10
50
20
10
10
2019
Atonement
13
4
16
17
12
11
-
-
9
13
"—"は未発売またはチャート圏外を意味する。
デジタルシングル・EP
The End of Heartache EP Roadrunner (2004年5月11日)
(Set This) World Ablaze EP Roadrunner (2005年11月22日)
Holy Diver Roadrunner(Dio Cover) (2007年8月17日)
Strength of the Mind Roadrunner (2015年12月11日)
I Can't Be the Only One (Alternate Edit) Metal Blade (2020年4月3日)
Atonement II B-Sides for Charity Metal Blade (2020年5月8日)
映像作品
(Set This) World Ablaze Roadrunner (2005年7月25日)
Beyond the Flames Roadrunner (2016年11月25日)
その他
来日公演
単独公演
2008年「KILLSWITCH ENGAGE JAPAN TOUR 2008」 [ 37] (ゲスト:THY WILL BE DONE)
2014年「KILLSWITCH ENGAGE JAPAN TOUR IN 2014」 [ 38]
4月2日 愛知 名古屋CLUB QUATTRO (ゲスト: MEANING)
4月3日 大阪 梅田CLUB QUATTRO(ゲスト:MEANING)
4月4日 福岡 博多LOGOS(ゲスト:ARTEMA、UNDER CREW)
4月6日 広島 広島CLUB QUATTRO(ゲスト:ARTEMA)
4月7日 東京 赤坂BLITZ (ゲスト:MEANING)
フェス
脚注
^ Killswitch Engage - キルスウィッチ・エンゲイジ - キューブミュージック・2015年8月31日閲覧。
^ Killswitch Engage reviews, music, news - sputnikmusic・2015年8月31日閲覧。
^ a b c d “Killswitch Engage|Biography ”. オールミュージック . All Media Guide. 2015年8月31日 閲覧。
^ キルスイッチ・エンゲージ、“新ヴォーカリスト”としてジェシー・リーチが復帰 - BARKS
^ INCARNATE/KILLSWITCH ENGAGE - YOUNG GUITAR
^ “Guitar Messenger – Adam Dutkiewicz Interview (Killswitch Engage) ”. Guitar Messenger . 2020年12月7日 閲覧。
^ KILLSWITCH ENGAGE's ADAM DUTKIEWICZ Rejoins CAPARISON GUITARS
^ “元キルスウィッチ・エンゲイジのハワード・ジョーンズ率いるDevil You KnowがLight The Torchへ改名 ”. amass. 2018年9月5日 閲覧。
^ “ex-KILLSWITCH ENGAGEのHoward Jonesとメタル系YouTuberギタリスト Jared Dinesのコラボ・プロジェクト"SION"、デビュー・アルバムより「Inside The Hollow」MV公開! ”. 激ロック. 2021年12月28日 閲覧。
^ “Killswitch Engage – Chart History: Billboard 200 ”. Billboard . Prometheus Global Media. February 10, 2013 閲覧。
^ “Discography Killswitch Engage ”. australian-charts.com . Hung Medien. January 3, 2013 閲覧。
^ “Discographie Killswitch Engage ” (German). austriancharts.at . Hung Medien. January 3, 2013 閲覧。
^ Peak chart positions for albums in Canada:
^ “Discography Killswitch Engage ”. finnishcharts.com . Hung Medien. January 3, 2013 閲覧。
^ “Chartverfolgung / Killswitch Engage / Longplay ” (German). musicline.de . GfK Entertainment. January 3, 2013 閲覧。
^ “Discography Killswitch Engage ”. irish-charts.com . Hung Medien. January 3, 2013 閲覧。
^ “Discography Killswitch Engage ”. charts.org.nz. March 29, 2016 閲覧。
^ “Discography Killswitch Engage ”. swisscharts.com . Hung Medien. January 3, 2013 閲覧。
^ Peak chart positions for albums in the United Kingdom:
All except Alive or Just Breathing : “Killswitch Engage ” (select "Albums" tab). Official Charts Company. January 3, 2013 閲覧。
Alive or Just Breathing : Zywietz, Tobias. “Chart Log UK: Alex K – Kyuss ”. zobbel.de . January 3, 2013 閲覧。
^ Rivadavia, Eduardo. “Killswitch Engage [2000 – Killswitch Engage]”. AllMusic . Rovi Corporation. January 3, 2013 閲覧。
^ Taylor, Jason D.. “Alive or Just Breathing – Killswitch Engage ”. AllMusic . Rovi Corporation. September 12, 2013 閲覧。
^ Christman, Ed (2004). "Viral Marketing" . Billboard . Prometheus Global Media: 42. 2012年6月16日閲覧 。
^ a b c “Certified Awards Search ” (To access, enter the search parameter "Killswitch Engage"). British Phonographic Industry. January 3, 2013 閲覧。
^ Rivadavia, Eduardo. “The End of Heartache – Killswitch Engage ”. AllMusic . Rovi Corporation. September 12, 2013 閲覧。
^ a b “RIAA – Gold & Platinum: Killswitch Engage Certifications ”. Recording Industry Association of America . January 3, 2013 閲覧。
^ Jurek, Thom. “As Daylight Dies – Killswitch Engage ”. AllMusic . Rovi Corporation. September 12, 2013 閲覧。
^ Winwood, Ian. “Killswitch Engage:Shining a light on metal's reluctant superstars ”. Kerrang. January 4, 2012 閲覧。
^ “Gold/Platinum ”. Music Canada. January 3, 2013 閲覧。
^ Monger, James Christopher. “Killswitch Engage [2009 – Killswitch Engage]”. AllMusic . Rovi Corporation. September 12, 2013 閲覧。
^ “KILLSWITCH ENGAGE Parts Ways With Singer HOWARD JONES ”. Blabbermouth.net . January 4, 2012 閲覧。
^ Heaney, Gregory. “Disarm the Descent – Killswitch Engage ”. AllMusic . Rovi Corporation. September 12, 2013 閲覧。
^ “Upcoming Releases ”. 'Hits Daily Double' . HITS Digital Ventures. February 29, 2016時点のオリジナル よりアーカイブ。February 29, 2016 閲覧。
^ Heaney, Gregory. “Incarnate – Killswitch Engage ”. AllMusic . Rovi Corporation. February 1, 2016 閲覧。
^ Kevin Rutherford. “Killswitch Engage, 3 Doors Down Lead Veteran Debuts on Rock Albums Charts ”. Billboard . March 24, 2016 閲覧。
^ “KILLSWITCH ENGAGE - Atonement (Album Information) ”. AllMusic . 2019年9月16日 閲覧。
^ “キルスウィッチ・エンゲイジ - アトーンメント ”. ソニーミュージック . 2019年9月16日 閲覧。
^ “KILLSWITCH ENGAGE 来日公演決定!! ”. 激ロック. 2019年9月24日 閲覧。
^ “KILLSWITCH ENGAGE、"Japan Tour in 2014"福岡・広島公演にARTEMA、福岡公演にUNDER CREWの出演が決定!! ”. 激ロック. 2019年9月24日 閲覧。
^ “BEAST FEAST 2002: Complete Schedule Announced ”. blabbermouth.net. 2019年9月24日 閲覧。
^ “Taste Of Chaos Tour Japan 2005 ”. Dir en grey Official Site. 2019年9月24日 閲覧。
^ “LOUD PARK 06 ”. LOUD PARK 06 Official Page. 2019年9月24日 閲覧。
^ “フジロック最終ラインナップ&タイムテーブル発表 ”. 音楽ナタリー . 2019年9月24日 閲覧。
^ “LOUD PARK 16、タイムテーブルを発表 ”. rockin'on.com . 2019年9月23日 閲覧。
外部リンク