キラニ・ジェームス(Kirani James、1992年9月1日 - )は、グレナダの首都セントジョージズ生まれ[1]の陸上競技選手。400mを専門にしている。ジェームスは現地ではその戦績から、グレナダと同じカリブ諸国出身のジャマイカのウサイン・ボルトにあやかって「ボルト2世」とも呼ばれている。
ジェームスは2007年に行われた世界ユース選手権において、14歳の年齢別世界最高(当時)となる46秒96をマークして銀メダルを獲得した。さらにジェームスは翌年の世界ジュニア選手権において、15歳の年齢別世界最高となる45秒70で銀メダルを獲得している。14歳での46秒台、15歳での45秒台は共に史上初となった。2009年4月、自己ベストを45秒45に短縮し、世界選手権のA標準を早くも突破した。同年7月、ジェームスはイタリアのブレッサノーネで開催された第6回世界ユース選手権で大会初の200m&400mの2冠に輝いた。記録も21秒05&45秒24でともに自己ベストで、400mは大会新記録となった。2010年5月にも45秒01の17歳の年齢別世界最高(当時)をマークしている。ジェームスは同年7月、世界ジュニア選手権の400mでも優勝を果たした。
2011年、ジェームスは世界ランク1位で世界陸上選手権初出場で決勝に進出した。この400mはアメリカのラショーン・メリットが金メダルの最有力候補だったが、ジェームスはゴール直前でそのメリットをかわして優勝[2]、男子短距離では大会初の10代の世界王者となった。なお、優勝記録の44秒60は18歳世界最高記録(当時)であった。ジェームスはこの年齢で世界大会の決勝で自己ベストを出すなど、名実共に優れた成績を残している。
2012年ロンドンオリンピックの開会式でジェームスはグレナダ選手団の旗手を務め、陸上男子400mで優勝[2]しグレナダにオリンピック初の金メダルをもたらした。2016年リオデジャネイロオリンピックは銀メダル、2021年に開催された東京オリンピックでは銅メダルを獲得し3大会連続のメダル獲得となった[3]。
2022年7月23日、オレゴンで行わた世界陸上選手権の男子400mに出場し決勝でマイケル・ノーマンに次ぐ2位となりこれで五輪・世界陸上の金・銀・銅メダルをすべてコンプリートした[4][5]。
年次ベスト
年
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種目
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記録
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日付
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備考
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2007年
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400m
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46秒96
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2007年7月13日
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14歳世界最高記録(当時)
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2008年
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200m
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21秒38
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2008年3月24日
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400m
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45秒70
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2008年7月10日
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15歳世界最高記録
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2009年
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200m
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21秒05
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2009年7月12日
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400m
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45秒24
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2009年7月10日
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2010年
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200m
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20秒76
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2010年4月5日
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400m
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45秒01
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2010年5月16日
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17歳世界最高記録(当時)
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2011年
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200m
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20秒41
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2011年4月16日
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400m
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44秒36
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2011年9月8日
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2012年
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400m
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43秒94
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2012年8月6日
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2013年
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400m
|
43秒96
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2013年7月6日
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2014年
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200m
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20秒63
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2014年5月11日
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400m
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43秒74
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2014年7月3日
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2015年
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400m
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43秒78
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2015年8月26日
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2016年
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400m
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43秒76
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2016年8月14日
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2017年
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400m
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45秒44
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2017年4月8日
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2018年
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400m
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44秒35
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2018年6月9日
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2019年
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400m
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44秒23
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2019年10月2日
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脚注
- ^ “Kirani James”. ユーロスポーツ. 2021年9月3日閲覧。
- ^ a b “キラニ・ジェームズ(グレナダ):時事ドットコム”. 時事ドットコム. 2022年10月30日閲覧。
- ^ “立川のおかげで3大会連続メダル キラニ・ジェームズ感謝の思いを語る - 陸上 : 日刊スポーツ”. nikkansports.com. 2022年10月30日閲覧。
- ^ “日本人の母を持つノーマンが男子400mで金メダル!地元・米国に同種目9年ぶりのタイトルもたらす/世界陸上”. 月陸Online|月刊陸上競技 (2022年7月23日). 2022年10月30日閲覧。
- ^ “ノーマンが男子400m金、東京五輪5位の雪辱果たす 世界陸上”. www.afpbb.com. 2022年10月30日閲覧。
外部リンク
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440ヤード (1930–1966) | |
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400メートル (1970–present) | |
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