カポジ水痘様発疹症(カポジすいとうようほっしんしょう)とは単純疱疹が経皮的に拡大し広範囲に病変を引き起こす疾患。
原因
単純ヘルペスウイルスやコクサッキーウィルス、ワクチニアウィルスによって感染する[1]。掻くことによって広がるためアトピー性皮膚炎の患者などに多くみられる。疲労やストレスが遠因となることがある。
症状
通常は発熱、有痛性リンパ節腫脹と疼痛を伴う水疱が形成される[1]。早期に治療をすれば、発疹の範囲が広がらずに済むことがあるが、広範囲にわたる発疹が見られた場合は、入院治療が適切となる。痒みは人によって生じるが、ほぼ痒みよりも疼痛の症状が強い。発疹が沈静してかさぶたが出来てくると、痒みが生じる場合がある。かさぶたが自然に剥がれて快癒に向かうと、顔面に発疹が出た場合は、傷跡の一時的な色素沈着により、まるでそばかすのようになるが、徐々に消えていく。顔面以外も同様である。
ただし、現時点では再発を抑える治療法はない[1]。基礎疾患となる皮膚炎などのコントロール、風邪を引かないようにする、過労を避けるといった点に留意する[1]。
検査
治療
アシクロビル、バラシクロビル、ファムシクロビルを投与する[1]。
鑑別診断
- 伝染性膿痂疹(とびひ): しばしば鑑別を困難にする[1]。これもアトピー性皮膚炎に合併しやすい。
出典
関連項目