トロント中心部にあるオンタリオ・パワー・ジェネレーションの本社ビル。
2011年のモントリオール国際自動車ショーに出展された 三菱・i-MiEV 。オンタリオ・パワー・ジェネレーション、ハイドロ・ケベック 、 BC Hydro などのカナダ水力発電関連企業が共同出展したもの。
オンタリオ・パワー・ジェネレーション (Ontario Power Generation 、OPG )はカナダ のオンタリオ州 政府が所有する公企業 であり[ 2] 、オンタリオ州の電力 の約50%を供給 している[ 3] 。 エネルギー源は原子力、水力、風力、ガス火力、バイオマスである。オンタリオ州の電力市場は自由化されているが、OPGを所有するオンタリオ州政府が物価安定策の一環でOPGの電気料金が市場の平均以下になるよう規制している。2008年4月1日からはオンタリオ州エネルギー委員会 (英語版 ) が規制を担当している。
沿革
OPGは1999年4月に当時のオンタリオ州首相 マイク・ハリス(カナダ進歩保守党 )が推進した州の電力市場の規制緩和 によって設立された。州政府が計画していたオンタリオ・ハイドロ の民営化案(5社に分割)に沿って、OPGはオンタリオ・ハイドロの全発電所の所有権と運用を引き継いだ。
本社
Ontario Power Building, 700 University Avenue, Toronto, ON M5G 1X6. Tel. (416) 592-2555.
発電所
ピカリング原子力発電所 .
R・H・サンダース発電所。 出力1045MW。セントローレンス河畔にある。
ディシュー滝にある古い水車小屋
サンダーベイ発電所
OPGの主力電源は原子力・水力・火力の3種類で、風力とバイオマスもいくらか保有している。2014年にはオンタリオ州の電力の60%、82.2 TWhを発電していた。
OPGの発電所 - 容量および出力 (2014)[ 4]
電源
発電所数
発電容量 (MW)
2014年の出力 (TWh)
原子力
2
6,606
48.1
水力
65
6,426
31.3
火力その他
5
4,027
2.8
合計
72
17,059
82.2
ブルース原子力発電所 は発生電力 量・設置されている原子炉の基数・稼働している原子炉の基数において世界最大 である。大雑把ではあるが、オンタリオ州の電力の60%は3つの原子力発電所(ピカリング 、ダーリントン 、ブルース )で発電されていることになる。オンタリオ州で原子力に関わる重大事故は起きていない。
原子力発電所
水力発電所
オーバーン (オトナビー川)
ビッグ・チュート (セヴァーン川)
ビッグ・エディ (マスコーカ川)
ビンガム・チュート (サウス川)
コニストン (ワナピティ川)
クリスタル・フォールズ (スタージョン川)
火力発電所
稼働中
アティコーカン (211 MW、石炭) - バイオマスに転換中
ラムトン (950 MW、石炭) - 閉鎖
ナンチコーク (2.760 GW[ 5] 、石炭) – 北米最大の石炭火力発電所。現在停止中、2基は燃料転換のため設備保全中
サンダーベイ (303 MW、石炭) - バイオマスに転換中 – サンダーベイ
レノックス (2.140 GW、石油 /天然ガス )
運転停止または解体
レイクビュー – 運転停止 (2.400 GW、石炭) – ミシサガ
ウェスレイヴィル - 建設中止 (1960年代初めに計画、用地取得のみ)
ハーン – 中核設備のみ撤去(建屋は現存) (1.200 GW、石炭) – トロント
共同所有
ブライトン・ビーチ発電所 (580 MW、天然ガス) - OPGとATCOパワーの共同所有。運転はコーラル・エナジー・カナダ。
ポートランズ・エナジー・センター (550 MW、天然ガス) - OPGとトランスカナダ・エナジーの共同所有。2008年6月に送電開始。
その他
風力タービン 3基 (ブルースに2基、ピカリングに1基。計 7 MW)
バイオマス発電所 2ヶ所 (6 MW)
脚注
関連項目
外部リンク