アンドレーアス・ロンベルクはドイツ・ミュンスターのフェヒタ(Vechta)に生まれた。音楽家の父親からヴァイオリンを習い、6歳で初めて公衆の前で演奏を行った。同い年の従兄弟で、兄弟同然に育てられたベルンハルトと共にアンドレーアスはヨーロッパを旅したほか、ミュンスターの宮廷オーケストラにも参加している。後の1790年にはボンの選帝侯宮廷オーケストラにベルンハルトと共に参加し、ここでベートーヴェンと出会っている(この時期の活動についてはベルンハルト・ロンベルクの項も参照)。アンドレーアスは1793年に戦争による混乱のためハンブルクへ移り、ハンブルク・オペラ管弦楽団(Hamburg Opera Orchestra)に参加した。アンドレーアスの最初のオペラ作品『からす』(Der Rabe)はこの地で初演された。彼はまた、クロプシュトックの同名の叙事詩にもとづく『救世主』(Der Messias)も作曲した。