アッタロス3世(古代ギリシア語: Άτταλος Γ΄、Attalus III Philometor Euergetes、紀元前170年頃 - 紀元前133年)は、アッタロス朝(ペルガモン王国)の最後の王である(在位:紀元前138年 - 紀元前133年)。
生涯
アッタロス3世はエウメネス2世とストラトニケの息子であり、前任のアッタロス2世の甥である。ベレニケと結婚して娘をもうけ、娘はガラティアの王デイオタロスと結婚した。"Philometor Euergetes"とは、ギリシア語で「母、保護者を愛する("Loving-his-Mother, Benefactor")」という意味である。彼は、母のストラトニケとの密接な関係からこのように呼ばれた。
アッタロス3世はペルガモン王国の統治にはほとんど興味がなく、医学、植物学、園芸等の趣味に没頭した。彼には後継者となる男子がなく、自身の意志によって共和政ローマに王国を遺贈した。ティベリウス・グラックスはペルガモン王国の財宝をローマ市民に提供することを要求したが、ローマ元老院はそれを拒否した。
ペルガモン王国の全国民がローマの支配を受け入れた訳ではなかった。エウメネス2世の非嫡出子であることを主張するアリストニコスはローマに対して反乱を起こした。この反乱は紀元前129年に鎮圧され、ペルガモン王国はローマ、ポントス、カッパドキアに分割された。
出典
- Hansen, Esther V. (1971). The Attalids of Pergamon. Ithaca, New York: Cornell University Press; London: Cornell University Press Ltd. ISBN 0-8014-0615-3.
- Kosmetatou, Elizabeth (2003) "The Attalids of Pergamon," in Andrew Erskine, ed., A Companion to the Hellenistic World. Oxford: Blackwell: pp. 159?174. ISBN 1-4051-3278-7. text
- Christian Settipani, Les Ancetres de Charlemagne (France: Editions Christian, 1989).
- Simon Hornblower and Tony Spawforth, Who's Who (Classical World), pg. 61.