アサード(スペイン語: asado)とは、チリやアルゼンチン、パラグアイ、ウルグアイで食される焼肉料理である。19世紀後半にガウチョの食文化が都市に伝播して生まれた料理で、スペイン語で「焼かれたもの」を意味する[1]。
シュハスコのように火が立つ炭火で炙るように焼くのとは違い、火も弱まった熾火の熱で部位そのままのブロック肉(その他、サルシッチャ=生ソーセージ)を燻すように焼く。そのため、焼き上がりまでに1時間強ほどの長時間を要し、加熱調理し終わった頃がそのまま食事時となる。店舗などでは、程よく焼けた頃合いのものを注文に応じて切り分けて供される。味付けは基本的に岩塩のみであるが、チミチュリと呼ばれるタレに浸す場合もある[1]。
アサードはバーベキューのような社交イベントの名前でもあり、通常、牛、豚、鶏の肉、そしてチョリソ、モルシージャなどのソーセージが使用される。またパリージャと呼ばれるグリルで調理され、通例、赤ワイン、サラダなどのサイドディッシュとともに供される。アサードで加熱調理したチョリソをトーストに挟んだチョリパンは、庶民の定番軽食となっている。
脚註
- ^ a b 山本紀夫『世界の食文化 13 中南米』農山漁村文化協会、2007年 p.197
参考文献
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- 山本紀夫編『世界の食文化 13 中南米』農山漁村文化協会、2007年。
- 松下洋「アルゼンチン」『世界の食文化 13 中南米』農山漁村文化協会、2007年。
関連項目