アサバスカ川 (アサバスカがわ、英:Athabasca River、仏:Rivière Athabasca)は、カナダ 西部、アルバータ州 を流れるマッケンジー川 水系 の河川 である。
概要
アサバスカ川は、ジャスパー国立公園 内にあるコロンビア氷原 から流れ出している氷河の1つである、アサバスカ氷河 の先端部で溶けた水を源流とする。そこからおおむね北東方向へと流れ、ウッドバッファロー国立公園 内でアサバスカ湖 に注ぐ。なお、ジャスパー からおよそ30km上流には、アサバスカ滝 が存在する。河川名の「アサバスカ(aðapaskāw)」というのは、クリー語 で「次々と植物 が生えている場所」といった意味であり[ 1] 、要するに、何種類 もの植物が見られる場所ということであるという説が存在する。一方で、河川名の「アサバスカ」というのは、クリー語で「アシ の生えている場所」という意味で[ 2] 、つまり、アシの生えるような水辺 であるという説も存在する。この他特筆すべきこととして、この川の流域にはアサバスカ・オイルサンド (英語版 ) (アサバスカ油砂)が分布しているため、この川は、水銀 や鉛 を始めとする11種類の有害な元素によって汚染されていることが確認されている[ 3] 。また、このアサバスカ川沿いには、アサバスカの名を冠した町のアサバスカ (英語版 ) (Athabasca)も存在している。
アサバスカ湖 に注ぐピース川 とアサバスカ川の内陸三角州 であるピース・アサバスカ・デルタ (英語版 ) 一帯は1982年にラムサール条約 に登録された[ 4] 。
主な支流
アサバスカ川流域
下流より記載
出典
^ Bright, William (2004). "Native American Place Names of the United States." p.52 (アメリカ合衆国内の先住民に由来する地名)Norman: University of Oklahoma Press ISBN 0-8061-3576-X OCLC 53019644
^ 蟻川 明男 『世界地名語源辞典(3訂版)』 p.6 古今書院 2003年3月1日発行 ISBN 4-7722-4041-1
^ Elevated levels of toxins found in Athabasca River. (the Globe snd Mailのサイトより)
^ “Peace-Athabasca Delta | Ramsar Sites Information Service ”. rsis.ramsar.org (2001年1月1日). 2023年4月2日 閲覧。