ある戦士がいた。名は eardstpa であり、その名の意味からさすらう者 (The Wanderer) と呼ばれる。彼は過去に仕えた主君を失ってしまい、放浪の身となる。凍てつく海や放浪の道 "paths of exile" を彷徨う。その最中、過去の栄光への瞑想の中で、彼はかつて主君へ仕えたこと、同僚と共に宴を楽しんだこと、数々の大切な贈り物を主君から受け取ったことを、そして命運をかけた戦争がそれら全てを奪い去ってしまったことを思い返す。しかしながら、彼は人生を思い廻して個人的な彼の悲しみを超えて詩を描写しており、知的な詩とも呼ばれる要因となっている。この世の栄光とその退廃は神の力の前では無力である、と神による救済の考え方との対比をなしている。そしてさすらう者は生き生きと輝かしい過去への孤独さと切望さを描写し、そして神の訓戒と運命とを結びつけて完結する。