ヴェルディのオペラでは、女遊びの名手であるマントヴァ公爵が上機嫌で「La donna è mobile」(女は気まぐれ)を口ずさんだしばらくののちに「リゴレット・パレフレーズ」の当該場面に移行する。公爵はお忍びでやって来た居酒屋で店主の妹マッダレーナに愛を語るのだが、この店主は公爵を暗殺する依頼を受けている殺し屋スパラフチーレである。妹は男の口説き文句には慣れたものである。妹は公爵が「Bella figlia dell'amore, —」(美しい恋の乙女よ、—)や、「Con un detto sol tu puoi, le mie pene consolar」(君のたった一言が、傷付いた僕の心を癒すんだ)などと愛を歌っても笑って受け流す。公爵暗殺の依頼人である道化師のリゴレットと、公爵に想いを寄せるリゴレットの娘ジルダは、居酒屋の女と良い仲になっている公爵の一部始終を目撃する。リゴレットの娘は嘆き悲しみ、公爵の正体を娘に見せつけたリゴレットは娘に公爵への想いを諦めさせようと慰め、公爵への復讐を口にする。
演奏時間は約7分。オペラの中から何曲かを抜き出すのではなく、第3幕の四重唱「美しい恋の乙女よ」("Bella figlia dell'amore")のみを扱っている。これは同時に出版された2曲のヴェルディによるパラフレーズ(『エルナーニ』によるS.432、『イル・トロヴァトーレ』によるS.433)も同様である。